痛快時代小説 不知火雪之丞vol.2 徳川家康の秘宝
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今回の『痛快時代小説 不知火雪之丞vol.2』は、日光東照宮に眠る『徳川家康公の秘宝』をめぐって、知略、謀略、謎解き、死闘、裏切り、そしてエロスが、これでもかというほどに繰り広げられます。 登場人物は、雪之丞のほかに、 ・幕府勘定奉行、田丸治政 ・松尾芭蕉と曾良 ・日光東照宮宮司、北村左馬之助 ・左馬之助の娘で美貌の女修験者、小夜 ・会津鶴ヶ城城主、松平容保 ・宿敵、薩摩藩士、風早主馬 ・新たなる強敵、柳小十郎 といった、個性豊かなキャラが登場して、読者を飽きさせることがありません。 家康公の秘宝とは何か。それはいったいどこにあるのか。ご一読ください。 【内容量】本文の文字数は、10783字です。 【本文ちょっとだけご紹介】 「前に来た時に食べて以来、干瓢巻きが好物になりましてな、この茶屋に来た時には必ず干瓢巻きを注文するのです」 芭蕉が言った。 その目が、街道を歩いてくる飴売りに注がれている。 女中が、干瓢巻きの皿を雪之丞たちのわきに置いた。 芭蕉が手を伸ばしたのは、干瓢巻きではなく、茶碗の方だった。 芭蕉は、茶を一口で飲み干すと、腰に下げている竹筒から何かを茶碗に注ぎ、口に含んだ。 曾良が、火のついた煙管を芭蕉に手渡す。 飴売りが茶屋の前に来た。 飴売りの足が止まる。 ぞっとするほどの凄みのある目つきで、飴売りは雪之丞、芭蕉、曾良を見た。 飴売りは、道中差しを抜いて、バッと跳躍した。 道中差しが芭蕉を斬る! と、その時、芭蕉の口から火炎が放射された。 芭蕉が口に含んだのは油だった。 芭蕉は油を吹き出し、煙管の火で火をつけたのである。 炎は飴売りの全身を包んだ。 飴売りは炎に身を焼かれるまま、地面を転げまわったが、やがて動かなくなった。 *このような感じで、テンポのいい痛快な物語が展開します。『新感覚の時代小説』です。
