契れども、千切れども。
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サイズ:A5 形 体:オフセット 頁 数:60頁(表紙込) 発行日:2008.09.28 病めるは昼の月、高遠和様との合同誌。 【心配されてるのに気付けってんだ、この馬鹿!】をテーマに1話ずつ書き下ろし。 死に臨んで、これまでの事を振り返る斎藤さんの話。
ゆるぎないもの ひとつ
厳しい残暑もそろそろ終わりを告げる頃。 開け放たれた障子の向こうに見える空が高さを増し、薄く空にかかる雲が秋の到来を教えてくれる。 ここの所、ずっと痛み続けだった胃の腑の辺りも今日は落ち着いているようだ。 そろりとそのあたりを擦ってみて、軽く頷く。 「義父上様…?お目覚めですか」 傍らで繕い物をしていたらしいみどりが衣擦れの音で気付いたのか声をかけてくる。 みどりは長男である勉の嫁だ。よく気がつくし、慎ましやかな所が良い。それに姑である時尾とも仲が良かった。 (以下本誌にて)
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