そこに「視えた」のは、女の顔をした巨大な蜘蛛だった。 　その正体さえわからないなか、ヌアットを慕う少女ミグが倒れた。果たしてふたつのできごとには関連があるのか。 　しかしその前に、ミグの柔らかくていい匂いのする裸体が彼を悩ませる！　果たしてヌアットは事件の謎を解き、ミグを目覚めさせることができるのか。 「石と呪いのファンタジー」世界、カナンを舞台に、若き学士ヌアットが怪奇の事件に挑む、日常系、伝奇ファンタジー小説。 Ａ５版相当、全１１４ページ、ＰＤＦ 作：田中桂 装画：池かなた 発行：空想海軍 主な登場人物 ヌアット：聖都ウラナングの大神殿に属する新米の学士。物語の語り手。視力は悪いがカナンの神々の姿を見ることができる。真面目。 ミグ：ヌアットの同居人の少女。以前救われた経緯からヌアットに心から心酔している。 イル：聖都守護団の若き隊長。ふたつある守護団のひとつを取り仕切り聖都の庶民から慕われている。 イレイ：大神殿に属する博士であり、ヌアットの師。残念属性の美女。