ボクが競泳水着を着た理由
- Digital388 JPY

「競泳水着は、着て語れ!」 前代未聞、競泳水着・着用フェチ対談! 競泳水着着用フェチの人間はいったいどんなことを感じ、考えながら、競泳水着を着ることを楽しんでいるのか……? 競泳水着についてはほとんど知らなかったところから、あれやこれやでいつの間にやら着用フェチにまで至ってしまった、とある青年に根掘り葉掘り聞いてみた本です。 表紙はカワイイ女の子ですが、本文はほとんど文字という硬派な本ですのであしからず。 下に試し読みとして、本文の内容をまるっと4ページ分ほど掲載しています。 3Dビューワーでの試し読みはこちらから → https://share.clip-studio.com/ja-jp/contents/view?code=aef3549e-b9e5-4488-a28a-929b8734c3f6&at=1591499983 競泳水着を着ることに興味がある人にもない人にも、是非読んでいただきたい一冊です。 表紙画像と本文(32頁)をまとめたpdfファイルが入っています。 お好きな環境でご覧いただけます。 (pdfファイル約103MB) (2019年4月発行)
本文冒頭部分
※括弧数字は脚注だが、ここでは省略する。 春の訪れを感じる2019年3月某日、都内の会議室にてひいらぎ氏にお話を伺った。 ひいらぎ氏は戸籍上も性自認も男性だが、女性用の競泳水着を所有しており、またそれを着用して楽しんでいる、競泳水着の愛好家である。 筆者とひいらぎ氏は既知の間柄ではあるが、この度あえて改まったインタビューの場を設けたことで、今までは知りえなかった氏の競泳水着に対する姿勢や密やかな楽しみ方など、貴重なエピソードを多数聞くことができた。 読者の中には、競泳水着に興味はあるものの、実際に競泳水着を所有・着用するにまでは至っていないという人がまだまだ多いことと思う。 この本ではそんな迷える読者へ向けて、ひいらぎ氏が競泳水着との出会いから競泳水着の購入及びその着用へ至る過程において、どのような考え方や心境の変化を経てきたのかを詳らかにしていく。 最初はひいらぎ氏も、競泳水着についてはほとんど知らない状態であった。だからこそ、氏が競泳水着を知りそれを購入・着用するまでの物語は、大いなる臨場感を伴ってあなたを勇気づけ、奮い立たせることだろう。 ひいらぎ氏の背中を追って、競泳水着を着用する楽しみを見出し、是非そこに踏み込んでいただきたい。 ○○○ ―― 最初に、ひいらぎさんが競泳水着を購入・着用するまでの時系列を確認していきたいと思います。まず、フェチコン(1)が開催されたのが2017年の9月でしたよね。 そうですね、早いですね。 ―― フェチコン以前は、競泳水着についてはほとんどご存知なかった、ということでよろしいでしょうか? はい、名前を知っているくらいで。一時期、何でしたっけ、オリンピックのタイムのあれでニュースになっていましたよね。 ―― レーザーレーサー騒動(2)のことでしょうか? ああ、そうです。それで名前は知っていて。で、あくまでスポーツに関連するものだというイメージしか無くて、そういう趣味の人がいるということは特に知らなかったと言うか、そういう感じでした。 ―― 競泳水着というものは知っているけれども、フェティッシュアイテムとして競泳水着が愛好されているということはご存知なかった? そうです、スク水に対してはそういうのがある(3)、というイメージは持っていたんですが。 ―― なるほど。では、フェチコンで自分が競泳水着についてプレゼンしたのを聞いて、競泳水着フェチの人もいると知った、ということでしょうか。 はい、「あっ、そういう世界もあるんだな」って。それでフェチコンのプレゼンの中で、自分に一番刺さったのが競泳水着だったんです。 ―― それは良かったです。その後、年が明けて2018年の2月末に京都で同人イベントが開催されました。その際にひいらぎさんが自分のスペースまで来てくださって、競泳水着についていろいろと質問をされたのを覚えています。 ひいらぎ氏は元々小説書きとして、主に二次創作での創作活動を行っており、この時は「創作の材料にしたいので競泳水着について詳しく話を聞きたい」と、筆者のサークルスペースへ足を運んでいた。 その後SNS内でのメッセージのやり取りに繋がり、さらに氏の競泳水着購入についての相談にも応じる流れとなった。 ―― 創作に競泳水着を取り入れてみようと思ったのには、何かきっかけがあったんですか? そうですね、えーと、年が明けて2月半ばくらいに、僕のフォロワーさんが「水泳部の先輩イアちゃん(4)」という設定をツイートしていたんです。 ―― ああ、二次創作として「水泳部の先輩イアちゃん」というキャラクター設定のアイディアが生まれたということですね。 ええ、何かのきっかけでポロっと……水泳部の先輩のイアちゃんに恋したいよね、みたいな感じのことをそのフォロワーさんとやりとりしていました。そこで、水泳部ならやっぱり競泳水着だよねーという話になって、そこから一気に自分の中で、競泳水着への熱がガーッときたという……(笑) ―― 自分の好きなキャラクターに、二次創作設定として競泳水着を着せるというアイディアに目覚めてしまったと? そうですね。 ―― その出来事が2月半ばとのことですが、その後2月末に同人イベントでお会いした際には「書く参考にしようと思って」とおっしゃっていました。その時点でもう「競泳水着を着たイアちゃんの小説を書く」というイメージは固まっていたということですか? そうです。「水泳部の先輩イアちゃん」で話を書きたいなと思い始めて、そのためのリサーチみたいな感じで色々調べていたんです。 ―― その後、実際に水着を購入されたのが3月7日だったということで、ずいぶん行動に移すのが早いんだなあという印象がありました。 そうですね、坂口さんに競泳水着について質問しに行った時点で、もうほぼ買うのは確実なくらいの勢いではありました。 インタビューを行ったのも3月の初旬であった。ひいらぎ氏は手元の競泳水着をしげしげと見つめ、「もう1年経ったんですねぇ……」と、感慨深げに目を細める。 ―― その、3月に競泳水着を購入された際に、ツイッターに買ったばかりの水着の画像を投稿していらっしゃいましたね。その頃からひいらぎさんと交流がある方にとっては、ひいらぎさんは「競泳水着の人」として、じわじわと認知が広まり始めていたのでしょうか? いや、当時はまだ、それほどではなかったと思います。 ―― 「あ、(競泳水着を)買ったんだなー」という程度で? そうです。「え、何本当に買ってんの?」みたいな、そういう反応があった程度でした。しかし、そもそも2月末の京都のイベントの翌日頃に「ひいらぎさんは競泳水着を着てイベントの主催をやるんですか?(5)」ということをツイッターで言い出した人がいまして。その時は「いやいや、着ませんよ」と答えたんですが、内心では「いや、でもそれもアリなのでは?」と思ってましたね。 ―― 完璧にフラグでしたね。 フラグでしたね~。で、話はちょっと前後するかもしれないんですが、いわゆる「ひいらぎスタイル」っていうのは、スーツの下に競泳水着を着るっていうことなんですけど、その、まあ、買ったら着たくなるじゃないですか? ―― ……そうですか? はい、やっぱり実物が手元にあると……。 ―― そこには疑いはなかった? なかった、ですね。で、女装と言うか、コスプレしてみたいなという願望は、前からわりとあったんですよ。 ―― なるほど……。 でも、じゃあ(コスプレをするために)セーラー服を買うのか?って思うと、けっこうハードルが高いじゃないですか。 「セーラー服を買うのはハードルが高い」と言いつつも、競泳水着に対してはほぼ迷わず購入を決めていたひいらぎ氏、やはり両者の間には浅からぬ縁ありき、と思わずにはいられない。また、「女装」は、この後も繰り返し登場するキーワードである。 そしてひいらぎ氏の発言は、早くもこのインタビューの核心である「競泳水着の着用」について切り込んでいく。 ―― 続きは本編で!