【絵本版】001 ゴジラ、ゴジラ、なごや、やめた(2018)
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商品は、紙媒体のものが郵送されます。 DL版とのページ差は、背表紙によるものです。背表紙に、イラスト等は印刷されていません。 2018年に、ゴジラさんが、当事者研究全国交流会 in 名古屋で発表させられることになって、そのために当事者研究させられたときの、よくある不思議な支援のおはなしです。 【ページ数】24ページ 【サイズ】140mm × 140mm 【★本書で題材となる「当事者研究」とは】 当事者研究とは、病気や障害や心のくるしさをはじめとした生きづらさを「現象」のようにみなし、 「果たしてこの現象はなぜ起きるのだろう?」「既存の環境や物や事を加えると、現象はどのように変化するのだろう?」 という研究的姿勢のもとで、「研究者かつ被験者」へと自らが変化してゆく様を観測して語り伝えるという、回復アプローチの活動です。 たとえば、研究の題材を提供してくださったゴジラさんの場合は、「どんな風に飲めば、もっと酔えるのだろう?」「どんな風に酔えば、生き苦しい今日を越せるのだろう?」「お酒をどんな風に使えば、支援者のホンネを引き出せるのだろう?」などといった、れっきとした研究者の側面も持っています。 さらに歴史的・社会的背景に一部ふれると、当事者研究という回復アプローチは、道東の浦河町という浜町で、様々な苦労の経験専門家たちが生み出しました。 彼らは、アルコール依存や薬物依存、いじめや明確な差別、家庭内暴力や暴言、幻聴や幻覚、または妄想をはじめとした、規模も種類も多様な苦悩・苦労を抱えているところから、ある種の生きづまりまで辿りついて、研究的姿勢を生み出したと語られます。 これまで、浦河町に限らず日本の様々な市町村で、本書で扱われる依存経験の専門家をはじめ、さまざまな病気・障害・自傷・苦労の経験専門家たちが「医学的・社会学的・化学的な被験者(研究対象)」であった時代が長く続いている歴史もあります。 しかし、当事者研究を行なってゆくなかでは、経験専門家は自己の研究者でありながら、さらには自らの研究(当事者主権のもとでの研究)における主要な被験者にもなりうるのです。 よって、当事者研究のもとでは、これまで「病人・障碍者」などとされていた人たちが「研究される側から、研究する側にも立つ」と共に「支援される側・苦悩される側」から、「共に悩み語りあう側」になります。 医療・福祉等の従事者の専門知識と当事者の専門知識さえも、多くの場合、明確に区別されて、共同創生の礎(いしずえ)となります。 そして未経験専門家(例:引きこもり未経験者、OD未経験者など)もまた「未経験だからこそ湧き上がる問い」によって、経験専門家と同等の立場であると言えます。 とーけん文庫は、当事者研究と当事者一人一人のなかにある語られない物語を応援します。