小説　198P カバーの素材がなくなったため、カバー無しになります🙏💦 　　　　　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 「覚者さま、お元気ですか？　そちらはどうですか？ 　ぼくらは一応、元気にやってます。 　一応、って言ったのは、やっぱり寂しいからです。覚者さまにお会いできなくて、寂しいなぁ。 　あのね、覚者さま、こないだね……」 「拝啓　ハイデル平原からの風が冷たくなってきたこの頃、いかがお過ごしでしょうか？ 覚者様、あの頃の僕は今よりもっと臆病で、あちこちの美しい景色を見逃してきたに違いありません。 今の僕ならば、あの頃のあなたの気持ちを少しは理解できるでしょうか？」 「覚者様、あの頃あなたは、よく景色に見とれていましたっけね。 そちらには、あなたの目を奪う景色はありますか？　あなたを満足させる景色の一つもねぇ世界なら、俺がぶっ壊してでもこちらへ連れ戻してぇくらいです。」 覚者を思いながらポーンたちは旅に出る。