獣・透明
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“金村の描くこの長文な冒頭は大江的な「獣の文体」と村上的な「透明な文体」の折衷を試みていると自分は見る。” ────松原礼二 灰色の住宅街、ネオンの裏手、山の中腹の旧校舎。夏の日差し、冬の陰影、春先の陽の輝き、梅雨の澱み………… 来し方と行く末の定かならぬ奇態な文体群は、「大江健三郎の『奇妙な仕事』における大学への道の節くれ立った冒頭の描写とライトノベルに代表されるようなアニメ的想像力」を同時に喚起するか。 環原望『はじまりの時への幻視』に続くメルキド出版プレゼンツの個人作品集・金村亜久里『獣・透明』は、詰め込まれた“軽い小説たち”のお目見え。 A5サイズ、全136ページと持ち運びに便利、表紙手触りも良好。

