太平洋戦争中、一隻のイタリア艦艇が日本海軍と協同作戦を行いました。 その名は巡洋艦エリトリア。イタリア海軍が植民地警護のために建造した軍艦です。 エリトリアはイタリアが大戦に参戦した時点で紅海を拠点に活動していましたが、その後、イギリス海軍の封鎖を突破して紅海を脱出、同盟国である日本に向かいます。 しかし、その後の1943年、今度はエリトリアは日本海軍からの脱出を試み、ここにイタリア海軍と日本海軍の追撃戦が生起します。 果たして、エリトリアに何が起こったのでしょうか。そして、この追撃戦の成否は？ 巡洋艦エリトリアの戦歴を軸に、大戦史上、稀有な日本海軍とイタリア海軍の衝突を紹介します。 第二章としては、戦時中、ドイツ軍に味方して悲惨な最期を遂げた北コーカサス義勇兵とその家族たちの運命を描きます。