同人誌、PDF、106ページ、ディエンビエンフー 【解説より】 　本書『ディエンビエンフー・プレス 完全版１』は、IKKI連載時代にスタートした書店向け無料配布の新聞「Dien Bien Phu Press」を一冊にまとめたものです。企画・責任編集を西島が行い、小学館の協力を得ながらも独立した発行物。新聞「Dien Bien Phu Press」のデザインはIKKI版単行本と同じ柳谷志有（nist）が担当しています。 　単行本の刊行数12巻と同じ12号を発行しましたが、この企画がスタートしたのは単行本３巻刊行時の2008年。号数が単行本関数と呼応しているわけではなく、展覧会「マンガと戦争展＋α」のカタログとして臨時刊行された１２号や、月刊IKKI2014年2月号に掲載された出張版のように、イレギュラーな号も混在しています。2008年5月に１号をリリース、当初は年に二回単行本が出るごとに発行していましたが、本編連載同様に途中から発行ペースは崩れ、最終12号の発行日は8年後の2016年5月。 　制作日記や、twitterを利用したFAQ企画、グエン朝の家系図など、毎回様々な特集を組み、毎号楽しみながら制作していたことを思い出します。バラエティ豊かな読み物であるのと同時に、特に後半は「未完」へ至る連載の紆余曲折のドキュメンタリーにもなっています。 　「ディエンビエンフー BAD END封印資料」は、今なお物議を呼ぶ「ホーチミン杯」を含むIKKI版12巻以降を描くためのスケッチ集。この資料を持参し、移籍先の双葉社「月刊アクション」編集部と新連載の打ち合わせを行ったものの、編集部は難色を示し却下。結果的に「TRUE END」構想が立ち上がり、マルチヴァース化が発生しました。