CD「Neary Dusk」/ The Third Tribe 小林洋子pf 池長一美ds
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同世代の経験豊かなミュージシャンによるリユニオンのアルバムでもある。 ドラムスの池長はその国際的なセンスで国内にとどまらず北米、ヨーロッパ、北欧のシーンでも音楽空間、いわゆる間の美学に重きを置いて活動してきた。 現在は音が生まれるプロセス、ストーリーを大切にしてさらに活動を継続中。 ピアノの小林は150を超えるオリジナルを作曲、長きにわたり自己のトリオ活動を続けてきた。 繊細さと力強さを兼ね備えたピアニズムは、生きた音、瑞々しさをモットーとする。 2012年にジストニアと診断されてから闘病後、2018年ジャズ界に復帰。 両者は1997年から2000年の間同じトリオに在籍していたこともある。 ジャズシーンで独自の活動を続け、それぞれが人生で与えられた試練を乗り越えたことが原動力となり、グループThe Third Tribe結成、そしてアルバム制作へと繋がった。 2018年、復帰に向けた小林からの要請で池長に連絡があり、池長の提案であえてDuoのフォーマットが決定した。 通常のトリオの場合、3人それぞれの関係性に安定した三角形が出来る、しかしベースがいないことでDuoの場合、 一人が休めばもう片方の独奏になる、トリオであればベースが常に接着剤の役割を果たして、互いに間を取るのも自在だが、 Duoの場合、両者に強い音楽的意志(その演奏の瞬間)が必要となる。ある意味今までのやり方ではうまく機能しないことを逆手に、 全く新しい関わり方を模索、発見、発展させて、新しい種族としての言語や文化を構築すべくこのフォーマットにこだわり活動している。 レコーディングは都内にあるライブスペースを半日借り切って行われた。 師走の中旬、機材は備え付けのグランドピアノに持ち込んだ3点セットのドラムセットと鳴り物(小型のパーカッション類)のみ。 2本のマイクだけで録るという方式でタイムマシンレコードのエンジニア五島昭彦の手により収録された。 それぞれの楽曲にテーマとそのイメージを各人が明確にイメージしてのパフォーマンス。 それはまるでライブ演奏のように初冬の静かなスタジオ内に響き渡り、当初の目論見以上の成果を見せた。 両者のクリエータとしての力量が存分に発揮された録音である。 一曲一曲の作品に込めたメッセージもライナーを読みながら味わっていただければこの上ない喜びである。