色あせた世界の真ん中で
- 1,100 JPY
新書 196頁 『無限荒野』スピンオフ作品 こちらは『無限荒野』を読んでいなくてもお楽しみいただけます。 収録作品 ・色あせた世界の真ん中で ・触れる体温 ・暁の眠る街 ・夜明けまで ※購入に当たってのご注意 こちらは2013年に発行した「色あせた世界の真ん中で」の改訂版になります。かなり書き足しと誤字脱字の修正を行っていますが、話の流れに変更はありません。 2020年10月18日 J.GARDEN49発行
おまえ、本当に馬鹿だろう――。
新宿である男が殺された。 友でもあるその男の仇を討った金崎英明は、関東で大きな勢力を持つ暴力団関東一誠会から追われることになる。縮まる関東一誠会の包囲網。どこへも逃げられなくなった金崎は、大久保の外れにあるバー『catwalk』へと向かう。 そこは裏社会で腕利きと名が通る『逃がし屋』久世暁人が経営している小さなバーだった。 何があっても諦めずに俺を信じろという久世を頼り、金崎は『福島』と名を変えて新宿からの脱出を図る。 「頂点からの景色、見せてやろうか?」 福島にそう問いかける久世とはいったい何者なのか―。 僅かな光すら届かないドブの中から景色を眺めるのか、それとも頂点から景色を眺めるのか。 名を捨て過去を捨てた金崎の『福島』としての運命の歯車は、久世との出会いによってゆっくり回り始める。