ご覧いただきまして、ありがとうございます。 こちらは、直径38mmのくるみボタンをウォッシャブルフェルトで包んで仕立てたブローチです。 全て手縫いで丁寧にお仕立てしました。 【サイズ・重量】 大きさ：幅約39mm 厚み：約16mm(ブローチピン含む) 重さ：約4g 【素材】 ウォッシャブルフェルト(ポリエステル100％)、くるみボタン(アルミニウム)、ブローチピン(真鍮)、刺繍糸、厚紙 オランジェットシリーズのブローチをチョコレートコーティングする前のレモンもブローチにしたいと思い、製作しました。 くるみボタンでブローチを製作していると、どうしても丸いフォルムのものをデザインしたくなってしまいます。 輪切りのオレンジやレモンも気になるデザインのひとつであったことと、 オランジェットシリーズよりも製作工程の少ない、価格を抑えたラインナップも作りたいなという考えから誕生しました。 ブローチ製作時は、手書きでデザインを起こしてから型紙を作ることから始まります。 シンプルなデザインですが、特に正面から見た時の輪切りにしたレモンの皮が見える割合には、とてもこだわりました。 1mm単位で大きさを調整し、何度も試作品を作り微調整を重ねながら、納得がいく仕上がりになるまで改良しました。 色味の微妙に異なる黄色いフェルトを組み合わせて、レモンの外皮と果肉部分を表現しました。 フェイクスイーツ作家さんのお作りになる、本物そっくりな透け感のあるレモン達とはまた違う、 フェルトならではの温かみのある質感でありつつ鮮やかな色に仕上がりました。 フェルトの縫い合わせにはたくさんこだわりがあります。 その①縫い目は小さく均等になるようにすること。 特に淡い色のフェルトを縫うと縫い目がよく分かり作品の出来栄えを左右するので、小さく均等な縫い目になるように心がけています。 その②一針一針しっかり糸を引くこと。 糸をしっかり引きながら針を進めていかないと、くるみボタンを包み生地が外に引っ張られた際、 縫い目が伸びてしまったような印象になってしまい美しく仕上がりません。 その③パーツは全て縫い付けること。接着剤で張り付けるだけの仕立てにはしないこと。 接着剤で張り付けた方が簡単に仕立てられますがそれだと使用しているうちに剥がれてしまう恐れがあり、 永く愛用して頂くには不十分だと考えています。加えて接着剤のはみ出しは見栄えも悪くなってしまうため、補強での使用にとどめています。 その④輪切り感を再現すること。 レモンを輪切りにした時の薄く平たい雰囲気を出すため、くるみボタンの丸みが消えるように、 フェルトを縫い重ねる順番を工夫し、より本物に近く見えるよう仕立てました。 寒い時期は暗めな色のお洋服が多くなってきますが、このブローチをひとつコーディネートするだけで印象が引き締まります。 フェルト生地で仕立てているので、秋冬のウールやニットなどの起毛素材のお洋服に合わせてもよく馴染みます。 ブラウンカラーのお召し物と合わせて、 白いティーカップに注がれた紅茶に輪切りのレモンを浮かべたような｢レモンティーコーディネート｣を楽しむのもおすすめです。