迷宮のほとりで(電子版)
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どこからか、アコーディオンが聞こえている。 南の島、アルトマーレは夏を迎えていた。祝祭に乗じてやってきた少年とピカチュウは守り神のポケモンと出会い、悪と戦った。そして、小さな桟橋から漕ぎ出して、再び大海の彼方へ去っていった。 あの夏、アルトマーレの桟橋には四つの魂が交差していた。言葉を超えた世界に生きるポケモンがただ一人愛した人間への、あまりに透明な好意(「ラティアスの場合」)。ポケモンに自分の半身を明け渡した少女の、人でなくなることへの怯えと人であることの苦悩(「わたしが空に溶けないように」)。人の姿をしたポケモンが越えた壁を前に立ち尽くすピカチュウの、ポケモンであることの絶望(「迷宮にて、ピカチュウ」)。そして少年という生き物の心に横たわる、虹色をした彼岸の夢(「『謎の少女、再び(迷宮)』とは我々にとって何であったか」)。 映画『劇場版ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス』をそれぞれの視点から語り直し、カノン・ラティアス論争に新たな火種を投じる、ポケモン二次創作小説集。 --------------------------------------------------------- 映画『水の都の護神ラティアスとラティオス』の二次創作小説集です。 ラティアス、カノン、ピカチュウのそれぞれの視点から、映画の印象的なシーンを描いています。 人外少女の魅力を語る評論『「謎の少女、再び(迷宮)」とは我々にとって何であったか』も収録。 物語のおさらいに、性癖を分析する手掛かりに、ラストシーン論争を戦う武器に、是非どうぞ。 PDFファイルとEPUBファイルを同梱しています。お好きな閲覧環境でお読みいただけます。 ページ数:A6文庫換算で200p 収録作品はpixivで公開した作品に加筆修正し、書き下ろしを加えたものです。 https://www.pixiv.net/novel/series/7907388 メロンブックスにて紙の文庫版も委託しています。 https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=1615899