花魁道中いろは唄 外伝 ~牡丹灯籠に焔燃ゆ~
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涼やかな風鈴の音を聞きながら心地よい風に吹かれて牡丹は夢を見る。 夢の中に現れた女性は、牡丹と同じ美しい容貌に、同じ声、そして口元のほくろを持っていた。 そして牡丹に絡み付くような甘い声でその内に秘めた欲望を囁き、魅せた。 己の心に閉じ込めた欲望が渦巻く世界で牡丹はーーー。
花魁道中いろは唄 ~外伝~ 牡丹灯籠に焔燃ゆ 【♂×3 ♀×3】
松川屋 惣一郎 27歳 (♂) 大店老舗呉服問屋 松川屋の若旦那で様々な豪商と縁が深い金持ちで椿の客の筈だった。様々な抜け道から複数の女郎と間夫契りをするなどかなりの遊び人。夢の中では牡丹を敵娼にしている。 辰巳 32歳 (♂) 華屋の若衆。現在の職は付け馬。幼少期に華屋楼主の忍虎に救われ以降若衆として働き続ける。 元々は不寝番として働き、乱暴な客や聞き分けのない客の相手をしていた。その際、腕が立つ事や口が良く回る事などを含め喜助になり、掛け回しから付け馬となった。将来的には番頭を任せられる実力派の若衆だったが、夏祭りの日に刺殺されている。 新之助(しんのすけ) ♂ 26歳 大名阿部各務ヶ原守の当主。既に同じ武家の女性と婚姻を済ませているが、夫婦関係に満足できず遊郭で遊んでいる。元来は椿の客であったが夢の中では牡丹を敵娼としている。牡丹の同郷の貴族であり、牡丹と将来を約束していた。元々は真面目で正義感が強い筈の新之助だが夢の中では性格が歪んでしまっている。 牡丹 25歳 (♀) 若山随一の大見世、華屋のお職であり椿の姐女郎。華やかな色気と優しさと雅さで道中を歩けば大輪の花の様だと男達を沸かせる。しなやかな色気の反面気風の良さを併せ持っており、自身の見世に害が及ぶと怒鳴り込む事もある。だが、その心に閉じ込め続けた脆いガラスのような一面が《闇》牡丹によって明かされてしまう。 《闇》牡丹 25歳 (♀) 牡丹の閉じ込めた不安や欲望、元来持つべき人間らしい心が具現化し、夢の世界で牡丹を貶めようとする存在。牡丹の心を全て壊してしまえば、その体を乗っ取り自由気ままに生きる積もりだった。妖艶で享楽的な性格で蠱惑的。常に真面目に生きようとする牡丹を嘲笑的な言葉で誘惑する。 椿 19歳 (♀) 大見世華屋の花魁。牡丹に次ぐ花魁であり次代お職の肩書を持つ。八歳の時に若山に売られて以来引っ込み禿として外部は勿論、見世の内部の者達にも隠して育てられた。元来の美しさと見た感じの可愛らしさで男の気を引く。だが、牡丹の夢の中では醜く不器用な存在とされてしまっている。
役表
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 惣一郎(♂)・・・ 辰巳 (♂)・・・ 新之助(♂)・・・ 牡丹 (♀)・・・ 《闇》(♀)・・・ 椿 (♀)・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー