靜明朝小かな-B
- 2,640 JPY
読みやすさにこだわった 靜明朝小かな 5ウェイトファミリー / OpenType
小説などの長文に適した素直なフォルム
伝統書体に似たフォルムをしていますが、復刻版ではありません。現代的な雰囲気も加味した、調和のとれた書体です。明朝体のかな自体もともと独特のクセがあると言えないこともありませんが、靜明朝はそれでも極力「クセ」を抑えた素直な書体となっています。靜明朝には「大かな」と「小かな」があります。このフォントは「小かな」です。縦組みに適しています。純文学にマッチする落ち着いた読みやすい書体です。 この書体は、当社タイプデザイナー金井和夫の普段使いの文字をベースとし、伝統的な明朝体に現代的な雰囲気を加味したフォルムイメージを持っています。「L(ライト)」、「R(レギュラー)」、「M(ミディアム)」、「DB(デミボールド)」、「B(ボールド)」の、合計5ウェイトで構成されています。 また、オールドなイメージを残し、その概念に準じて小仮名に設計しました。それでいながら、近代的な組版にも対応するマルチな性格を備えています。
縦組みに適している理由とは
現代は、すっかり横組みの文化。さすがに新聞はまだ縦組みですが、それ以外では小説などの単行本でしか目にしなくなりました。しかし、かなは本来縦組みに適した作りになっています。それを横組みすると、さまざま問題がおきます。横幅が狭い文字種が多いからです。ベタ組みすると文字間が広く開いてしまう箇所が多くなり、大変読みにくくなります。私たちは実は「習慣」のもとに、普段から読みにくい文章を読まされているのです。 靜明朝小かなは、全体を小さめに設計しました。縦組みには小かなが適しています。一番大きい漢字、ひとまわり小さいひらがな、そして、一番小さなカタカナが混在することにより心地よいリズムが生まれ、読みやすく長時間読んでも疲れないようになっています。
他社「総合書体」との「共存」
現在、世の中に出回っているフォントの数はすでに数え切れないほどになっています。明朝体に限ってもまた然り。 靜明朝かなは5ウェイトありますが、それぞれの太さにさほどの差がありません。本来は3ウェイト展開にすべきかも知れませんが、あえて5ウェイトにしたのにはそれなりの理由があります。 かなフォントは、単独ではあまり存在意義はありません。漢字と組み合わせてはじめて「意味」が生じます。 フォントのウェイト呼称は、ほとんどのベンダが「ライト」から「ウルトラ」に至る7から9ウェイト展開をしています。ただ、それぞれの太さに明確な基準はなく、各ベンダの判断によります。ですので、例えば「ライト」でも太さが微妙に異なってきます。かなフォントがそれに対応するには、細かいウェイト展開が必要となります。 当社かなフォントの細かいウェイト展開は、それが理由です。お好みに合わせて合成フォントをお楽しみいただければ幸いです。
■ウェイト
●ALL[フルウェイト] ●L[ライト] ●R[レギュラー] ●M[ミディアム] ●DB[デミボールド] ●B[ボールド]
■特長
●両仮名 日本語文章の約70%はひらがな、カタカナが占めているといわれます。それだけに紙面の雰囲気を左右し、決定づける重要なアイテムです。図は、モリサワのリュウミンと靜明朝を並べて比較したもの。同じ文字種でもこれだけ印象が違います。 靜明朝小かなは、長文を組むために開発、読みやすさを重視しクセを極力なくしたフォルムになっており、特に縦組みに適しています。そのフォルムは、のびやかでなめらか。先端は全て丸く処理しました。収筆はすべて跳ねずに止めてあります。また、「か・な・ね」などの収筆は跳ねずに止めてあります。一文字ひともじの独立性を大切にしました。 伝統書体を踏襲したフォルムですが、復刻版ではなく、現代にマッチするシャープな雰囲気も同時に持たせてました。 ●欧文・数字 欧文・数字は、奔放な両かなとは異なり、クセの少ない伝統的なイメージにデザインしました。わずかに「K」「Q」「R」のテールに「かな」の雰囲気を持たせてあります。 格調高いGaramond調の形状ですが、若干現代風な設計になっています。欧文書体としての単独使用にも十分に耐えうる、和文付嘱書体としては稀な、非常に高い完成度を持っています。
■動作環境
Mac ●ハードウェア / MacOSX 10.0.0 以降 macOS 10.15までの各バージョンのいずれかがストレスなく動作する Macintosh ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には ATM をインストールした MacOS 8.6〜9.2.2、MacOS X 10.0〜10.9 で表示・印刷は可能ですが、Apple 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。 Win ●ハードウェア / Windows2000、WindowsXP、WindowsVista、Windows7、Windows8、Windows8.1、Windows10 の各バージョンのいずれかがストレスなく動作する PC/AT 互換機 ●ハードディスク容量 / 1ウェイト毎に4MBのハードディスクスペース ※OpenTypeは、将来的にOSのバージョンが上がっても継続してご利用いただけます。 ※技術的には 上記すべてのバージョンで表示・印刷は可能ですが、Windows8.1 以前は Microsoft 社のサポートサイクルに則り、サポート対象とはしておりません。
■収録文字
796文字 この書体は、すべてのフォントフォーマットにおいて、Adobe-Japan1-3 に準拠し制作されています。含まれる文字種は以下の通りです。 ●仮名 ・平仮名(全角全文字) ・片仮名(全角全文字) ●欧文 ・プロポーショナル欧文 98文字 ・90度時計回り回転プロポーショナル欧文 98文字 ・全角欧文 98文字 ●記号類 ・常用する句読点類・約物類のみ ●罫線類 ・罫線素片類(全角・半角)
書体仕様の詳細・ライセンス情報など
オフィシャルサイトをご参照ください。 書体仕様の詳細: https://www.renfont.com/details.html ライセンス: https://www.renfont.com/license.html 書体作者の紹介: https://www.renfont.com/author.html