瑞花 3Dプリントワークショップ用に作成した初心者向け引き戻しヨーヨー。 2023年3月、オーナーの元へ業界外の方から3Dプリントとヨーヨーのワークショップを開かないかというお誘いがありました。 ターゲットは小中学生で、ヨーヨー教室での指導経験から「こんな初心者向けヨーヨーが欲しい」という構想を密かに練っていたところでのお誘いでした。 ズイカは3Dプリンター、それも若年層向けのワークショップということで単に使いやすいヨーヨーを作るだけでなく、ヨーヨーの調整に関する専門知識がない方でも簡単に組み立てられること(適当に組んでもある程度のブレの少なさを担保すること)、容易にサポートを除去できること等を念頭に設計いたしました。これによりチェリッシュMDなどよりブレ調整が容易で気軽に使えます。 また、ヨーヨー業界向けの組み立て済み販売分に関しては製造が圧倒的に楽になったことで、embryoの先輩モデルたちよりも低価格化を実現しています。 高性能モデルであるチェリッシュMDをベースにアヴァンチュールで培ったプレーンなデザインと中空構造を取り入れ、お子様も握りやすい小柄なボディにエンブリオらしさを詰め込んでいます。また、ちょっと嬉しいオマケとしてフィンガースピン用のスポットをエンブリオとして初めて採用したモデルになります。UFOからのフィンガースピンよりは、小柄なボディを活かしてハブスタックのように引いてスタートするのに適しています。中学生くらいの手の大きさならでも見様見真似でDNAができるかもしれません。 (余談 この前ヨーヨー教室で技名を言わずにDNAをやったらDNAだスゲーと湧きました。この技ナウなヤングには犬の散歩より有名かも) ボルトナット紛失防止の他、好きな色を選んで組み立てるMODS的な遊び心も盛り込みました。ブレにシビアな上そもそも接着しているアヴァンチュールでは難しかった遊びができて嬉しいです。 小柄な引き戻し機種としての性能を最大限引き出すべく、ベアリングには模型屋さんで入手可能なD-ベアリング(外形11mm内径5mm幅4mm、1150サイズ)を採用しており紛失対策も万全です。上級者の方は5mm幅の通常のDサイズベアリングに換装することでバインド仕様モデルとしても遊べます。 バインド仕様時の使い心地にも当然こだわっており、普通のヨーヨーでは物足りないマニアな方にもおすすめです。 瑞花(ズイカ)とは豊年の兆しであるめでたい花で、転じて雪の異称でもあります。ズイカをきっかけに未来のヨーヨーファンが生まれ、Dベアをブチ込んだり3Dプリンターでヨーヨーを密造する日が来ることを楽しみにしています。