『玄鳥至』・あらすじ

『　──2022年の、秋。僕は、“かれ”に出会った。　』 　富士サトル。防災庁禍威獣特設対策室専従班・分析官の浅見弘子、彼女の従甥でもある。 　小学2年生の時、東京に移り住んだ。地方県議会議員で実績を積んだ母が、満を持して衆議院議員選挙に立候補するため。 　多忙な母に代わり、浅見と親しく付き合うことが多かった──そんな少年がある日出会った、黒ずくめの男。 　外星人第零号、メフィラス。 　妙に人当たりの良い、胡散くさい男。そこから、運命は静かに動き始める。 　これは、およそ十年の歳月を共に過ごすことになった、メフィラスとサトルくんの物語。少年が大人になり、自分の途を見つけ出すまでの。 　──そして彼が手に入れたのは、大きな自由と、小さなしあわせ。 ------------------------------ 第一話　蟄虫坏戸（むしかくれてとをふさぐ） シン・ウルトラマン本編時間軸中。 約一年前に東京に引っ越してきたサトル君と、“デモンストレーション”を終えたメフィラスの、出会いのお話。 第二話　桜始開（さくらはじめてひらく） シン・ウルトラマン本編後時間軸。 進級したサトル君と、何かと彼に付きまとうメフィラスの春のお話。 第三話　雪下出麦（ゆきわたりてむぎいづる） サトル君、中学二年生。お正月、彼の家を訪れたメフィラスとのお話。 書き下ろしの幕間付き。 第四話　菜虫化蝶（なむしちょうとなる） サトル君、高校一年生～三年生。 将来の進路を定めるに至ったサトル君と、メフィラスがそれをどう受け入れるかのお話。 サトル君の級友にニッコリした人は作者のおともだち。 幕間　無何有郷 完全書き下ろし。 最終話　玄鳥至（つばめきたる） サトル君、防衛大学校に進学。着校を見守るメフィラスと、二人の間に交わされる会話。 ──大団円、私の好きな言葉です。 ------------------------------ 　妄想と幻覚、そして熱情。初代33話から膨らませるだけ膨らませた妄想が堂々の172p（予定）！！　今、全力発行！！