【ペーパーバック判型(198*126)／258ページ】 《誰か、気づいてくれないかな。僕はずうっと、待っているのに。》 スラム街で生活している青年・エドワードは数ヶ月前、一緒に生活する少年の窮地をかつての同級生に助けられる。 だがその男・カーティスは、たった一年、同学であっただけの人物だった。 「恩返しだ」と彼は言うがエドワードには心当たりがない。 敵意は感じない。なのに、底知れぬ不安を覚える—— 一方、街では事件が起きていた。 スラム街に住む男・イーサンが、春先に姿を消した。 遠く離れた港町の刑事・ジョイスは、彼の小指が所轄の海から見つかったため捜査を始める。 その小指からは、"骨が抜かれていた"。—— 第11回アガサ・クリスティー賞最終候補作の長編ミステリ。 カクヨム公開版から大幅に修正・改稿しています。 （糾弾の意を以て以下の内容を取り扱っています【性犯罪・暴力・殺人に関する表現】。ご購入及びお読みの際はフラッシュバック等にご注意ください）