紳士淑女の皆様ごきげんよう。 「スク水」ことスクール水着は日本国の教育機関で行われる水泳の授業で使われる学用品でございます。じつは義務教育で水泳を必修としている国は世界的に見ても珍しく、ゆえにスクール水着も日本国独特の文化であると言えるのではないかと存じます。 水泳の授業のきっかけとなった事件や事故は諸説ありますが、1968年の学習指導要領から水泳は体育の一部として始まります。 日本国は古来から水資源に恵まれ、自然と慣れ親しんだ水練も大自然の中で行われることが多かったのではないかと存じます。 個別の学習では得手不得手などから、泳ぎを嫌厭するものもあったでしょうが、授業ともなればそうも言ってられません。しかし、大自然はすべからく平等に私たちに畏怖と恩恵を与えてくれます。その中で不幸な事故も多く起きてしまいました。だからこそより一層水泳に力を入れる必要があったのでしょう。水練の場は不規則な大自然から、不慮の事故が起こりにくい人口のプールに置き換わっていきました。 プールは大自然ほど大きくはなく、男女共学も相まって、水泳の授業に紳士を感じる機会が多くなってしまったのも大自然の恩恵の一つでありましょう。古い校舎であれば更衣室なども無いことも珍しくはなく、そこもまた紳士を感じるシチュレーションの宝庫でございました。 しかし、行き過ぎた紳士は規制を生みます。これは世の定めでありましょう。素材や製法技術の向上も相まって、「旧スク」から「新スク」さらにはもっと新しい「ネオスク」なども登場してまいりました。これからどうスク水と紳士が関わり合うのか、大きな楽しみでございます。