Chichin🤍PUIPUI(逆トリレオナくんシリーズ)
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レオナ×not監督生(女夢主・名前有) 逆トリレオナくんシリーズの書き下ろし小説本です。 *** ――昔々あるところに、一人の王子がいました。 王子はある日、悪魔の呪いで小動物の姿に変えられてしまった美しい娘と出会い、恋に落ちます。 『真実の愛を誓いあえば、わたしのこの呪いは解けるのです』 『それなら、僕が貴女の呪いを解いてあげましょう。明日の夜、城で開かれる舞踏会に来てくれませんか?』 王子がそう言うと、娘は嬉しそうに笑って頷くのでした。 しかし翌日、お城の舞踏会にやってきた美しい娘は、悪魔が化けた姿だったのです。 王子は偽者の娘に誘惑され、真実の愛を誓ってしまいます。 騙された王子に、悪魔は笑って告げました。 『これで呪いは永久に解けないだろう!』 『そんな!』 嘆き悲しんだ娘は冷たい湖に身を投げ、王子もそれを追いかけて、湖の奥底へと消えてゆきました―― *** 「――あ、レオナくん、ラギーくん」 「……リト?」 振り向いた少女は、少女の姿をして、いつものような笑顔を見せているのに、決定的な何かが違っていた。 少女なのに、少女ではない。レオナの本能が嫌というほどにそれを告げている。 ……それならば、本物の少女はどこにいる? 一体、レオナの愛する少女はどこに隠された? 「ふふ。レオナくん、どうしたの?」 目の前にいる少女の姿をした〝ナニカ〟に思わず噛みつきたくなったレオナだったが、もぞもぞと床を這っている何かが視界に入った。 ふわふわとしたミルクティー色の毛玉が動いている。 もたもたとゆったりとした動作で、レオナのほうに向かってくるその小さな小さな生き物の動きが、なんとなしに少女を感じさせた。 ……いや、あれは、少女だ。なぜだか分からないけど、確信があった。 レオナが思わず屈んでもふもふの小さな物体を捕まえると、「ぷぃ!」と鳴きながら、ふにゃっと笑った気がした。 *** PUIPUIリトを守りながら、偽者のリトに立ち向かうレオナの話。