十六夜へ繋ぐ願ひ星
- 1,200 JPY
『絵馬に願ひを!』解釈風二次創作の短編集になります。 タイトルについて ・せり16曲に合わせて16短編にしたので【十六夜】を全体タイトルに ・また、偶然ではあるんですけれど、絵馬コン廻壱拾陸夜が【生みたかった命…】だったので、そこに【願ひ】を届けたいという気持ちも込めて16話だったりもします。 ・また、おまけで掌編が+3話あるので、あくまでもおまけなんですけれどこれらを含めると全19話となり、全18公宴だった絵馬コンのラスト【狼欒神宮】の向こう側の景色が観たい、という意味があったり……するかも ・【十六夜】の意味について 十五夜の満月より月の出が遅くなりためらっているように見えた為に【いざよい】と呼ぶ事から ・月が離れていくこと ・彼女のためらう心 等をイメージしています。 オールキャラとは言えないけれど、多くのキャラに出番があります! ギャグありシリアスありです。興味を持ってもらえると嬉しいです! 初めての同人誌です! よろしくお願いします! 段落を変更して、各章のあらすじを掲載します! 良ければ見ていってください。
各章あらすじ
壱夜 狼欒神社の社務所にて 狼欒神社の信徒を増やすため、コソコソと暗躍していた神社関係者は、その怪しげな風貌から各地で不審者情報が挙がっていた! その噂が姫子の耳にも届く中、何も知らないまま帰宅する神社関係者…… ――今、巫女による折檻が始まる(誇張表現です) 弐夜 祭の支度 好きな人と結ばれますように。 宮比が絵馬に込めた切実な願ひ。それは叶い幸0304な日々を過ごす彼女だったが、ある日許理の発言から、絵馬を奉納した神社の巫女が同級生の姫子であることを知る。 激重絵馬の内容を許理に知られたら恥ずか死ぬと判断した宮比は姫子に絵馬の内容を覚えているかの探りを入れるが…… 参夜 天命に臨んだ者、延命を望んだもの 愛しい【妹】の四十九日が過ぎた日、猿田犬彦は己の選択はこれで本当に正しかったのかと、頭を悩ませながら逢魔が時の河原を歩いていた。 そんな犬彦の前に姿を現したのは、彼が選べなかったもう一つの可能性、もう一人の犬彦だった―― 肆夜 《缶コーヒーに紫煙を足す休憩中?》な女 君はもう、ボクの生徒じゃない。 面会中に言われた言葉が心に突き刺さり、姫子の足取りは重かった。 そんな姫子に面会に同席していた拘置所職員が声をかけてくる。先生との関係を勘繰って好奇心で声をかけてきたのだと身構える姫子だったが―― 伍夜 愛に踊らされた《地平線》 月人は過去を遡るかのように姫子と出逢った日に思いを馳せ、これまでの二人の軌跡を彼女に語り掛ける。 陸夜 繰り返される夢の先 伊坂那美は夢を見ていた。 子供を産めた夢、産めなかった夢。現実と幻想の境界が曖昧になり、神々の選択に翻弄される彼女が出す答えとは―― (15周年記念祭での日替わりセリフを題材としています) 漆夜 花を散らせた《地平線》 君はもう、ボクの生徒じゃない。 その言葉が頭に響いたまま、電車に揺られていた姫子は、社内で音漏れしている男性を目にする。そのメロディーと歌詞が妙に頭の中に残った姫子は男性にその曲名を訊ねるが―― 漆.伍夜 狼欒神社のお客様 その日、狼欒神社に一人のお客様が訪れる。 捌夜 狼欒大社のバズらせ大作戦 天照美禍は永遠にも続くような長い階段をひたすらに登っていた。なんとなく気が向いて、怪しい仮面の男の依頼を受けてみようと思ったのが原因であるが、余りにも終わりが見えない階段に音を上げそうになっていた。 そんな彼女の前に軽快なリズムで軽やかに階段を駆け上る鹿島が現れる。 捌.伍夜 狼欒大社のお客様 その日、狼欒大社に一人のお客様が訪れる。 玖夜 紫の彼女が選ぶ夢 伊咲那美は夢を見ていた。 同じ名前、よく似た容姿の女が、自分には手に入れられなかったヒカリを抱く夢。 まるで自分のヒカリを奪われたかのような錯覚を抱えながら、何度も女の結末を巡ることになる。 (絵馬コンの一部公演の日替わりセリフを題材としています) 拾夜 月影が天秤を傾けて 「私を必要としてくれているの」 天野力は親友である石長姫子がいい噂を聞かないDJスワタケといるところを目撃してしまう。力が悩みながら話を聞いたところ、飛び出したのはそんな一言だった。 拾壱夜 弱気なアタシ 天野御影は事故に遭い、もう走れないだろうと宣告された。 次の世界大会には出られない。 金メダルはもう取れない。 真っ暗闇の孤独の中、弱気な自分が顔を出す。 本当にアタシは、金メダルを取れると思っていたんだろうか、と。 拾弐夜 その瞳が映すもの 石長姫子は夢を見ていた。 それは、生まれなかった双子の妹。 容姿に恵まれた彼女を羨ましいと思うことがあった。妬ましいと思うこともあった。 それでも、生まれたことを後悔するかのような妹の姿に、姫子は思うのだった。 あの子に笑っていて欲しい、と。 拾参夜 いずれ見出される《宝石》の煌めき 八島知美の人生に意味はなかった。 意味なんてないと思わないとやっていられなかった。 だから、全ては気紛れで偶然だった。 Chiruruの推しているバンドの曲が耳に入ったのも、八島知美にとって意味なんてない偶然の一つに過ぎないはず――だった。 拾肆夜 いざよう心に賭ける夜 佐久夜姫子は父親の病室で小学校時代の同級生である杵瀬命と再会する。 ある日、姫子は彼とのNeinが少しだけ待ち遠しくなっている自分に愕然とする。 脳裏に浮かぶのは【伊咲那美】の絵馬。 私はあんな風になりたくない。そう思った姫子の前に【先生】がやってくる。 拾伍夜 燃ゆる社に賭けた夢 伊咲那美は思い出す。 自分が何度も人生を繰り返していることを。 何度もこの社に火を放っていることを。 彼女は歪んだ笑みを浮かべる。 この繰り返しが報いだというのなら、私が望む結末に辿り着くまで、何度でも繰り返してくれる、と。 拾陸夜 え? 私たちが二人で【願ひ】の解釈を⁉ 双子の巫女は相談する。 かけられた絵馬の願ひをどのように解釈するのが最も良いのかと。 時に言い合い、時に絵馬を奪い合いながら、二人で思い付く【最善】に手を延ばせるように。