夏目漱石が憧れた魔性の女。
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夏目漱石が魔性の女を追いかけている小説が私は大好きで、「三四郎」が、”ストレイ・シープ?!”と困ってたり、人魚の絵を見てどよめいていたり、また、熊本のある旧家でまるで幽玄な世界に引き込んでいった那美に翻弄される漱石。 晩年、「草枕」に書いた那美の描写を是非、読んでほしい。 ”くっきり締しまった細面ほそおもてに、襟えりの長い、撫肩なでがたの、華奢きゃしゃ姿。ぶっきらぼうに身をひねった下駄がけの野武士と、不断着ふだんぎの銘仙めいせんさえしなやかに着こなした上、腰から上を、おとなしく反そり身に控えたる痩形やさすがた。はげた茶の帽子に、藍縞あいじまの尻切しりきり出立でだちと、陽炎かげろうさえ燃やすべき櫛目くしめの通った鬢びんの色に、黒繻子くろじゅすのひかる奥から、ちらりと見せた帯上おびあげの、なまめかしさ。すべてが好画題こうがだいである。” (夏目漱石 「草枕」から引用~) まるで、絵に描がいてるような事細かさである。この一言一言を私は一単語も漏らさずに絵にした。漱石がどんな魔性の女が好きなのか、知りたかったからである。 そんな実験を試みて仕上げた2021年の絵。 久しぶりに鑑賞したら、これまた時を経た色香を放っていて、ときめいた。 この作品は、2021年に行われた真珠子座長”幻灯機演劇”でもアニメーション素材として使用されました。 真珠子の最新情報更新中! https://twitter.com/Shinjuko サイズ:縦 33.3cm×横 24cm 素材:和紙に墨、鉛筆、色鉛筆 ※額無し
”余は朝っぱらから歌舞伎座かぶきざを覗のぞいた気で宿を出る。”
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