コミティア146にて頒布したうゆ本『誰もその悪を裁かない』のPDF版です。
【あらすじ】
うゆ社会において、成体に成長できないために構成員として役割を果たせない未熟児うゆは安楽死させられる運命にあった。その慰めとして彼らを世話して一定期間の幸福な生活を提供するのが乳母うゆの仕事であった。しかし、度重なる「愛する子」の死に心を病む乳母うゆはあとを絶たない。
ある乳母うゆは精神の不調からその役目を降りることになった。それでもいつも視界の端に黒い渦が現れ、「こどもたち」の声で泣くのが聞こえる。果たして、黒い渦から聞こえる声は乳母うゆを憎む「こどもたち」の怨念の声なのだろうか?