よこすかさん。中天の青
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横須賀線(1次創作)と東北上官、上越上官、長野上官(青春鉄道キャラ)の過去話です。
異変
国鉄本部のとある会議室。 総裁を筆頭として幹部が出そろうという、どこぞの体育会系在来ならひと言も発せなくなってしまいそうな状況の中平然と立つ人影がみっつ。 高速鉄道がひとりに在来がふたり。 よく似た容貌の彼らは一様に呆れたような、しかし今にも怒りをまき散らしそうな気配で周囲を圧する。 [東海道]の腕章をつけた在来―――東海道新幹線の登場によりジュニアという呼び名を新たにつけられた彼が深々とため息を吐く。 「―――横須賀に選ぶ暇があると本気で思っているんですか?山陽上官のとき既に余裕はほとんどなかったのに」 「通勤五方面作戦にSM分離、乗り入れまで抱えているのにこれ以上こき使う気か?」 「今回は流石に直接関わることはできませんね」 人間の兄弟で言えば次男、長男、三男の順で高速鉄道の威圧をおまけに畳みかけられ、幹部のほとんどは声が出ない。 長男こと東海道新幹線がずっと寄っていた眉間のしわを更に深くして硬質な声を紡ぎ出す。 「反論は無いようだな。では業務に戻らせてもらうぞ」 そのまま一斉にきびすを返しかけた三人に心底慌てた調子で告げられたそれは、妥協の産物そのものだった。
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