ケイロニア皇帝オクタヴィアの秘密の厨房
- 1,190 JPY
A6 無線綴じ 表紙クリアPP / 132ページ (本文128ページ) この商品はpixivFACTORYの同人誌印刷サービス( https://factory.pixiv.net/books )で印刷・製本されます。
ケイロニアは黒曜宮、鼠の年、黒の月のエピソード
新年を迎える準備に民草がいそがしく行き交うサイロン…。 風が丘なる大宮殿の政務室で、オクタヴィア・ケイロニアスもまた慌ただしい日々を送っていた。 黒死病による深いダメージから立ち上がり、経済危機も古のケイロン城の地下鉱脈により一息ついたが、今も国中から寄せられる陳情書の山はうずたかく、イシュトヴァーンのゴーラ王国を始めとする諸外国の動向からは目が離せない。 かつてイリスと呼ばれ、美しき復讐者としてレイピアを抜き放ち、サイロンの闇中を疾駈していた時代とも違う、また違った厄介な"敵"と対峙することになったやもしれぬ。第65代ケイロニア皇帝オクタヴィアの悩みは多く憂いの種も少なくなかった。 たとえ中原最高の軍師にして無敗の超戦士、豹頭のケイロニア王を"パートナー"に据えていても。 その彼女の心奥に甦ってくる懐かしい香りは、やはりモンゴールはトーラスの〈煙とパイプ亭〉。そして聖王子の名を捨て恋を取った吟遊詩人マリウスと平凡な一人の女タヴィアとして過ごした日々である。 その始まりはオクタヴィアのお膝元、とことこと足音をたて小さな小さな翳がしのびよる。そこから思いもよらない「事件」の蓋が開かれる…。 このあやしくも手間のかかる事件を、タヴィアが白い繊手でどのように解決にみちびいたか? 新年を迎えようとするケイロニアの人々と共に、グイン・サーガを愛する皆さまに、料理の出来上がりを待つノリで楽しんでもらおうと書きだし書きあげた特別な外伝なのです。(中篇・個人誌)