今日という日を摘み取れ 渋谷敦志写真集 Carpe Diem Photographs by Atsushi Shibuya
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今日という日を摘み取れ 渋谷敦志写真集 Carpe Diem Photographs by Atsushi Shibuya 著者 渋谷敦志 発行 サウダージ・ブックス 定価 2800円+税 320ページ A5判 並製 装丁 納谷衣美 初版発行日 2020年11月3日 紹介文 【著者が第4回笹本恒子写真賞受賞】 突然、降りかかった未知のウイルスによる感染症の世界的流行(パンデミック)という災禍が、人と人とを物理的にも精神的にも引き離すいまこそ、「ここではないどこか」へ臆さずに移動し、他でもない「あなた」と対面する営みを写真行為の出発点にすえなおし、意志を持って「人びとのただ中へ」と踏み込むことの意義を問い直したいと思う。 ——渋谷敦志「人びとのただ中へ」本書より 「人と人とのあいだに分断する境界線を引くのではなく、共にいられる場所を開いていくことはできないだろうか——」。世界各地の紛争や飢餓や児童労働、災害の現場を取材し、どんなに困難な状況の中でも生きようとする人間の尊厳を撮影してきた写真家の集大成となる作品集。アフリカ、アジア、東日本大震災以後の福島、ヨーロッパの難民キャンプなどを旅しながら、人間を見つめ、人間から見つめ返されるまなざしの十字路の情景を記録した、約220点の写真と4編のエッセイを収録。 タイトルは、古代ローマの詩人ホラティウスの名言「今日という日を摘み取れ Carpe Diem」より。 目次 人びとのただ中へ 012 Ethiopia 014 Palestine 036 Osaka, Japan 046 China 056 Angola 070 Cambodia 094 Indonesia 112 East Timor 122 隔離の中の生 132 Brazil 140 Bangladesh 148 Thailand / Myanmar 160 Bangladesh 178 Nepal 184 Pakistan 198 まなざしの十字路 208 Fukushima, Japan 214 Somalia / Kenya / Ethiopia 226 Rwanda / Burundi 242 Uganda 252 South Africa 262 South Sudan / Uganda / Ethiopia / Kenya 270 Sudan 284 Nigeria 290 Greece 300 旅のスケッチ——2019.8—2020.9 311 著者紹介 渋谷敦志(しぶや・あつし) 1975年大阪生まれ。写真家。立命館大学産業社会学部、英国London College of Printing 卒業。高校生のときに一ノ瀬泰造の本に出会い、報道写真家を志す。大学在学中に1年間、ブラジルの法律事務所で働きながら本格的に写真を撮りはじめる。大学卒業直後、ホームレス問題を取材したルポで国境なき医師団主催1999年MSF フォトジャーナリスト賞を受賞。それをきっかけにアフリカ、アジアへの取材をはじめる。著書に『まなざしが出会う場所へ——越境する写真家として生きる』(新泉社)、『回帰するブラジル』(瀬戸内人)、『希望のダンス——エイズで親をなくしたウガンダの子どもたち』(学研教育出版)。共著に『ファインダー越しの 3.11』(原書房)、『みんなたいせつ——世界人権宣言の絵本』(岩崎書店)などがある。JPS 展金賞、視点賞などを受賞。現在は「境界を生きる人びとを記録し、分断を越える想像力を鍛えること」をテーマに世界各地で撮影を続けている。