英国メイドの暮らし VOL.1
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A5/72ページ/500円/2021年12月 19世紀末には、英国の女性の労働人口で100万人を超える規模となった「メイド」。その仕事や生活を研究する同人誌です。 この『英国メイドの暮らし VOL.1』は、メイドたちが働いた職場たる屋敷で、かつて大切に保管・蓄積されていた「レシピ」と「メイド」の仕事を繋げて考察するテキストです。 「レシピあるいはマニュアル」は、「ある種の素材・道具を用いて、人間が『テキストに記載された指示通りに手順を踏むこと』で、何かしらの結果を再現しようとする」技術書であり、そうした人の営み(主に生活)と密接に結びついた「マニュアル」を、メイド研究の観点で解説します。 本書は2部構成です。 ◯第1章:スティルルーム(蒸留室)から見た屋敷の暮らし〜食・医薬・錬金術・レシピ・社交〜 タイトルの「蒸留室」はヴィクトリア朝の頃には名前だけ残った部屋ですが、名前の通り「蒸留」をしていた16-17世紀を中心に、何を蒸留していたのか、なぜしていのか、誰がしていたのかなどを、副題にある「食・医薬・錬金術・レシピ・社交」の観点で考察します。 ◯第2章:【翻訳】『使用人問題の心理学』(The Psychology of the Servant Problem) こちらは、家事使用人にまつわる資料を、DeepLを使ってとにかく翻訳して数多く出していこうとの考えに基づき、翻訳を行っている当時の本の一冊です。 第一次大戦後に家事使用人のなり手不足が「使用人問題」として社会問題化した際に、解決策を提案したものです。 著者は心理学者で、メイド雇用についての問題点を考察しており、メイド雇用にまつわる労使関係についての心理学的アプローチに基づく「マニュアル」とも言えます。