銭湯か映画館しか知らない
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『銭湯か映画館しか知らない』 日常の気づきや情緒を記した初のエッセイ集。 書き下ろし「全然、好きじゃないチョコアイスを買った。」「ファミレス(深夜)」ほか、16編を収録。 収録エッセイ ・銭湯か映画館しか知らない ・成人式 ・近況 ・九月の日記 ・「楽しみで寝れなかった」 ・ハニーピーナッツ ・はやすぎるもの ・結束バンド ・雨の匂い ・就活、普通に落ちてワロタ。 ・上半期の日記 ・ピザカッター ・ビール理論 ・ファミレス(深夜) ・気が付いたらコーンじゃなくてカップを選ぶようになってた ・全然、好きじゃないチョコアイスを買った。 ---------------------------------------------------------------------------- 以下、冒頭のエッセイです。 「銭湯か映画館しか知らない」 スマートフォンは、僕が中学生くらいの時に普及したと認識している。物心がついた時からスマホがあったわけではないので、新鮮さは子供ながらに感じていたものである。 中学、高校と学業の妨げにしかならなかった。 便利すぎて、出来ないことがないとさえ錯覚してしまう。モンスト・パズドラが全盛期を迎え、クラスの話題はそれで持ちきりだった。 僕も、遅れるまいと先生の目を盗んでは、筆箱の中でパズルを組み立てていた。考査前には、「テスト勉強グループ」と称して、学校のゴシップを披露するだけのツールと化していた。 学生時代の思い出の一部にはなったが、通話から抜け出して、深夜のコンビニで共有する時間には敵わない。スマホから離れることが人間に課された使命にさえ感じる。 スマホに依存しない生活を営んでいきたい。 ---------------------------------------------------------------------------- 【過去にいただいた感想】 本日開催された文学フリマ大阪でわらびさんの本を買わせていただいた者です。我慢出来ずに帰りの電車で読みました。わらびさんの文章のおかげで車窓から見える夕焼けが特別な色に見えました、素敵な時間をありがとうございます。「楽しみで寝れなかった」の章がとても好きで、私にも時々訪れるそんな日を抱きしめながら生きていけたらな…と改めて思えました。 学生あるあるなど若者らしい素直さとユーモアが共感を誘い、歳月の移ろいを鋭く捉え機微をうがつ文学的センスに脱帽。「夕立に降られて、カフェや本屋さんで過ごす時間を愛したい」が特に好きな一文。 「近況」に出てくる同級生の女の子がバンドを組んで活動していることを知り、葛藤の末にフォローする場面にはすごく共感しました。「ファミレス(深夜)」の24時間営業のファミレスに終電で向かって始発まで時間を潰すという方法は目から鱗でした。近いうちに実践しようと思います。 商品名:銭湯か映画館しか知らない 著者:わらび サイズ:A6判(105mm×148mm)(文庫本サイズ) ページ数:66ページ -著者プロフィール- 大阪→東京、2002年生まれ、大学4年生。 文学フリマ大阪12にて初出店。 高円寺の本屋さん「本店・本屋の実験室」にて発売中。 X(旧Twitter):warabi_ado note:warabi_ado