久保田智栄子歌集『白蝶貝』
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久保田智栄子 第一歌集『白蝶貝』 人の世の哀しみに似る石塊をまろくまろくと波は打ち寄す 「巻頭の一首は、久保田智栄子さんの人と作品を象徴するような歌である。双子のお子さんを含む三人の子育てや、大きな病や、たいへんな日々を懸命に生きながら、むしろ作者自身が波となり、人の哀しみを自分の哀しみを、まろくまろくとなだめるように打ち寄せる。久保田さんの歌は、そんな波動の一つ一つとして優しく深く読む者の胸に届く。」 ――小島ゆかり(歌人)・帯より 【五首選】 ・「カアサンはとても大きなみず溜まり」眠るわたしを幼は評す ・カノープスの星に六十年前の原爆のひかり届くはこれから ・ゆえんゆえんと瀬戸内海を泳ぎ来し水いかのあしわれに吸ひ付く ・わが内の白蝶貝にいつよりか真珠にあらず育ちゐし癌 ・みづからの重み知り得ぬ子雀が芒(のぎ)に停まりて沈む麦秋 著者: 久保田智栄子 1967年 山口県生まれ 1993年 コスモス短歌会入会 2013年 O先生賞受賞 COCOONの会参加 『白蝶貝』で広島県歌人協会奨励賞受賞 コスモス叢書第1169篇 2020年1月30日発行 発行者 影山一男 発行所 柊書房 税込価格:2,530円 *表示価格は送料込み
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