君が壊れる音がした ――その音は、もう二度と奏でられない。けれど、僕の中でだけ鳴り続けている。 ピアノだけが生きる意味だった天才少年・一ノ瀬朔。 彼が追いかけ続けたのは、音楽ではなく、師である如月蓮そのものだった。 朔の才能は周囲を圧倒しながらも、やがて新たな弟子・瀬名奏良の登場によって、ゆっくりと崩壊していく——。 壊れていく朔を、何もできずに見つめ続けた真柴陽翔。 彼だけが、朔の最後の“音”を覚えていた。 音楽に、愛に、そして執着に引き裂かれた4人の少年たちの物語。 これは、壊れていく音を、ただ抱きしめるしかなかった誰かの記録。 全4章構成（約5000文字） ダーク・バッドエンド系オリジナルBL 表紙：AIイラスト使用（DALL·E 生成／文字入れ済） PDF形式（表紙＋本文一体型）