ひたり、ひたり。 夕闇、街灯の反射するアスファルトに、影が一つ。 しかし気配は二つだ。一つの影を追いかけるように忍び寄るものがいるのだ。 その手には黒とシルバーの比が美しい一眼レフカメラが収まっている。その眼でとらえたものは、逐一保管されて丁寧に扱われているのだ。そう、れっきとしたストーカーである 撮られている人物は、自分がストーカーされていることに気が付いている。 しかし被害が明確でないため、警察に言っても対応してもらえないのだ。 しかたなく、自衛に徹している。 そのような日々だが、世界は何事もないように回っている。君たちもまた、社会の中で生きているのだ。その中で譲れないものがあるなら、戦うほかはない。 さあ、いびつな二人の関係をのぞいてみよう。