【CoC戦前日本】天照す昏む帝都に日の落ちて【6版/7版】
- シナリオ本編+素材Digital880 JPY
- シナリオ本編Digital650 JPY
- サンプルDigital0 JPY
- プレイに際する注意と解説資料Digital0 JPY

『天照す昏む帝都に日の落ちて』 (あまてらす くらむみやこに ひのおちて) 本作品は、リリース直後(8月15日~9月2日)の売上の全額を、以下の目的で、公的機関やNPO、資料館に分割して寄付します(受領証の発行後、筆者SNSにて報告を行います)。 ①太平洋戦争の記録資料の維持 「東京大学 戦災・災害のデジタルアーカイブ基金」 (https://utf.u-tokyo.ac.jp/project/pjt158) 「わだつみの声記念館」 (https://wadatsuminokoe.org/index.html) 「東京大空襲・戦災資料センター」 (https://tokyo-sensai.net/) ②現在も残る太平洋戦争の被害支援 「化学兵器被害者支援日中未来平和基金」 (https://www.miraiheiwa.org/) ③現在世界で発生している戦争被害への支援 「UNRWA」 (https://www.unrwa.org/) 「ウクライナ人道危機救援金(日本赤十字社)」 (https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/) →こちらのポストから、寄付企画の経過報告を確認して頂けます。 https://x.com/Lux_ulentus/status/1962906907401929063 ・Docxファイルを同梱しています。段組み、フォント、文字サイズ、レイアウトその他はキーパーが自由に調整して構いません。 ・エラッタ 2025.09.15 ココフォリアデータについて、9/15以前のデータをお使いの場合、以下のふせったーを参考にしてください。 https://fusetter.com/tw/mtkttspO
注意事項
本作品は、2025年夏、太平洋戦争終戦から80年の節目に作成されました。 本作は、TRPG向けのゲームシナリオとしてエンターテインメントを提供すると同時に、同時代に於ける大日本帝国が構造的・制度的に抱えていた問題をプレイヤーに示すことを目的として作成されています。 更に、大日本帝国とそれが展開した戦争に対して、NPCの主張やNPCとの対話、シナリオ内資料やプレイヤー資料と言ったゲーム体験と、事前の付属資料の読解を通し、知識の提供と整理・再認識の機会を提供することも目的として作成されています。 本作品の舞台となる時代、太平洋戦争期に於ける日本とその軍は、アジアに於ける多くの戦争災害の要因となり、自国民はもとより、アジア諸国や連合国の人民に多大な被害を与えました。それゆえ現代では、戦前の日本は時として「触れるべからざるタブー」として扱われることがあります。 しかし、我々はその歴史に連なる一員として、目を背けるのではなく、責任を引き受け、正面から真摯に向き合う為の態度を考え続けていかなければなりません。 その為には、いたずらに貶め侮辱する意図がない限り、そういった歴史の暗部を扱うことそのものを安易に恐れ、規制するべきではないと筆者は考えています。 無論、そのような題材が取り扱われること自体に対して、忌避や嫌悪、苦しみを覚える人々に対する個別の配慮は不可欠です。しかしそれは、画一的な表現規制によって検討と議論の機会を奪うものであってはならないだろうとも考えます。 筆者は従来、史実要素を取り扱うに際し、「その題材を取り扱う必然性があるならば、十分な注意と配慮を行ったうえでの創作には何ら問題はない」との立場を一貫して堅持してきました。この見解は、本作の制作に際しても変わりはありません。 しかし、本作の取り扱う範囲は、特に東アジアに於いて極めてセンシティヴな内容であり、普段以上に丁寧な取り扱いが必要とされることもまた事実です。 従って、本作の公開に際しては、キーパー及びプレイヤーに対して十分な説明と注意喚起を行うこととしました。 本作品のダウンロード一覧の最下部に配置されている「プレイに際する注意と解説資料」がそれであり、以下の内容が含まれています。 これらの内容はシナリオ本編に含まれているものですが、ミスマッチを避ける為、そしてなにより、本作品をプレイしないユーザーにも、戦前日本に対する知識の整理の機会を与える為に、誰でも自由にダウンロード可能な状態にしています。 ・本作品制作の経緯と意図、本作品の持つ視座、そして心理的安全性の確保の為に本作に備えられた基準と手法に関する説明を同梱しています。 ・プレイヤーとシナリオのミスマッチを回避する為の事前チェックリストを同梱しています。 ・往時の日本に対する知識の提供と整理、再認識の機会を提供する為に、学習の手掛かりとなる資料を同梱しています。内容は以下の通りです。 ①戦前日本の拡張主義と対外進出の過程、その要因について ②戦前日本の精神性を規定し、軍国主義と結びついた「天皇と国家神道」について ③軍国主義の台頭に対する制度的・構造的不安定性である「内閣と軍の関係」について 以上の内容物の中に、シナリオのネタバレに相当する要素があからさまな形で含まれていることはありません。 本作品をプレイするに際して不安を覚えた場合、また、本作品のプレイいかんに関わらず、同時代に興味を持った場合や、戦後80年を機に過去の歴史へ視線を向けようとする場合には、是非一度目を通して頂きたいと思います。 また、これらを踏まえてプレイに不安を覚えるプレイヤーや、現実と虚構を明確に峻別することを不得手とするプレイヤーは、本作のプレイを再検討して頂ければ幸いです。
基本情報
舞台設定:1945年8月,日本 目安時間:13-15時間+RP 推奨人数:3人~4人 PL難易度:★★★★☆ KP難易度:★★★★★ 必須技能:戦闘技能 推奨技能:対人関係技能、目星、図書館、歴史、オカルト、ナビゲート、隠密、追跡、変装、高POW 遊戯傾向:自由探索中心の線形、クラシックシティ、公開ハンドアウト、史実と神話の交差、リソース管理、超常能力特殊部隊、終戦前夜 導入:探索者は、非史実の陸軍特殊部隊「近衛師団特務中隊」の兵員として、帝都東京の守護を務めている。物語は、1945年8月15日の早朝、探索者全員が非常招集を受けるシーンから始まる。
シナリオ概要
1945年、8月。 米軍の空襲によって荒廃した帝都東京では、ポツダム宣言受諾に向けた政府内部での議論が進む裏で、「国体護持」の為に本土決戦を志し、クーデターを図ろうとする陸軍将校の一派が蠢動していた。 15日未明、天皇自らが国民にポツダム宣言受諾を通達する「玉音放送」の録音が完了する前後、抗戦派の陸軍将校が蹶起し、宮城や近衛師団司令部への襲撃を開始する。 長い激動の一日が始まるその陰で、史実には記されない神話の陰謀もまた、ゆっくりと鎌首をもたげはじめていた。 蝉の音さえ静かな、帝都最後の夏。 探索者は、非史実の陸軍特殊部隊「近衛師団特務中隊」の兵員として、落日の帝都・東京で引き起こされる巨大な霊的陰謀に立ち向かい、皇国の歪みによって生まれた、戦争を真に終わらせる為の戦いに挑まなければならない。 本作品は、『クトゥルフ神話TRPG』のオーソドックスな楽しみ方である、協力して怪異に立ち向かうクラシカルプレイングを前提とし、史実と神話の交差する伝奇オカルト的な雰囲気を感じつつ、ギミックの付与された歯応えある戦闘やリソース管理要素を含めた特殊なボードゲームを組み込むことで、より多様なプレイ体験を得ることのできるシナリオです。 同時に、シナリオを通じて太平洋戦争前後の大日本帝国に関する知識を整理・獲得し、戦後80年を機に日本の過去と向き合う為の機会をプレイヤーに提供することを目的としており、一貫してシリアスかつハードなトーンの下で物語が展開します。 重厚な背景と情報量、自由度と遊びやすさを両立した線形シティ構造、壮大なストーリーとそれに見合う戦闘、充実したキャラクターメイクやプレイフィールに変化を持たせる独自ルールなどで、様々なプレイグループを対象としています。 一方、取り扱う題材、ストーリー、ゲーム処理のいずれも相応に重いものであり、遊戯傾向の一致したグループでプレイすることを推奨しています。
頒布内容
頒布内容 【シナリオ本編】 シナリオ本編 PDFファイル 2冊(342ページ/約253,000字) ※栞&見出し設定済み シナリオ本編 Docxファイル 2冊(342ページ/約253,000字) ※栞&見出し設定済み 歴史的事項の解説資料と作品紹介 4稿(45ページ/約25,500字) その他資料(事前チェックリスト、プレイ前注意事項、独自ボードゲームのルールブック、シナリオ事前情報)4フォルダ ※Docx及びPDFには、見出し機能を用いて目次を追加しています。参照性の担保に繋がると思いますので、どうぞご活用ください。 MSWordの場合、「表示」→「ナビゲーションウィンドウ」で表示することができます。 【セッション用素材】製作:@kiko_trpg シナリオトレーラー 4枚 NPC立ち絵 25枚 ココフォリアルームデータzip 2つ(6版/7版) その他セッション用素材(シーン背景、アイテム画像) ※NPCの下絵にAI生成画像を使用しています。気になる方は、画像を含まない「本編のみ」をご利用下さい。 【サンプル】 121ページあり、以下の内容が確認できます。 プレイに際する注意事項 シナリオ概要 シナリオ背景 プレイヤー向け事前情報 NPC・組織・神話生物の情報 シナリオの導入~序盤まで 【プレイに際する注意と解説資料】 事前の開示が必要と思われる注意事項、本作品制作の経緯と意図の説明、学習の手掛かりとなる歴史的資料を同梱しています。
更新履歴
2015.08.15 公開