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夏の終わり、誰も覚えていないはずの笑顔と声が、ふいに目の前に現れたなら。御伽噺のようでありながら、残酷なまでに現実的な再会を描く「沈丁花」。 白球を握りしめたまま、ただベンチの影に立ち尽くしてきた投手が、届かなかった想いと、無くなっていく自分の居場所を、静かな絶望と誇りをないまぜにして綴る「朧夜、残光」。 そして、手に入れた瞬間にはもう失われている幸福を、言葉にすれば壊れてしまうその儚さを、光の死後に届く輝きになぞらえた「幸福論」。 記憶の中にしか残らなかった声、 何も変えられなかったまま過ぎ去った時間、 名付けられぬまま消えていく温もり。 三つの物語は、失われたものをただ見つめ、二度と届かぬ岸へ向かって、なおも言葉を投げ続けます。 それは、寄せては返す波のように、 読む者の胸の奥で何度もぶつかり、静かに削り取っていくでしょう。 あなたは、何を“在った”と呼びますか。 そして、その“在った”を、手放すことができますか。 初めての自作小説になります。 駄作でございますが、良ければお手に取っていただけると嬉しく思います。 ご注文第1号の方には本にサインを入れさせていただきます。 どうぞよろしくお願いします。


