恋の墓標
- 800 JPY
A5版/本文74P/二段組 2/25開催『FULL BLOOM SEASON2』にて領布のA3!月岡紬×立花いづみの小説本です。 基本的には紬さん視点、一部丞さん視点が入ります。 ※こちらのお話は『花吐き病』題材です。 それに伴い嘔吐表現等が含まれますのでご注意ください。
概要
――二人して目を逸らしたこの恋は、初めから何もなかったという事と同じだ。 夢の陰で芽吹いた恋を見て見ぬ振りした春の日から日々は過ぎて、 初夏の空気が湿り気を帯びて肌に纏わりつく頃。 片想いを拗らせると発症する奇病『花吐き病』を患った俺は、吐き出した花弁を弔うように花壇に埋めていた。 「彼女が好きになったのは舞台に立つ『役者』の俺だ」 俺には恋心の他に捧げられるものなんて、芝居ぐらいしかない。 彼女が憧れる理想の役者で在りたいと思う気持ちと、捨てられない恋心がせめぎ合う。 『目を逸らす事は出来ても、諦める事は出来ない』溺れるような恋心は結局、どこへ向かうのか。 花吐き病を題材にした、よく似た二人による息苦しいまでの愛おしさを持て余す恋のお話。