Anyway, Keep Writing! vol. 1
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技術書典19(2025年11月開催)の新刊です。 「PDF版」は名前のとおり、PDFをダウンロードできます。紙の本はついてこないので注意してください。 紙の本は、技術書典の会期中であれば技術書典オンラインマーケットで購入できます。 https://techbookfest.org/product/frJ04Wvk9g2GgwpUd0vLFi --- 44ページ / A5サイズ / 電子版はPDF(フルカラー) / 紙の本は表紙カラー、本文モノクロ 本書は、筆者が技術について考えたこと、日常の中で思ったことをまとめた随筆、いわゆるエッセイ集です。タイトルの「Anyway, Keep Writing!」は『色々あっても、まあ書き続けていこうよ』みたいな意味ですね。思い通りにいくことばかりではないし、年を追うごとに大変なことも出てはくるんだけど、書き続けて場に立ち続けてやっていこうね、と思っています。 最近、自分でも自分の年齢が分からなくなってきたので、改めて数えてみたら41歳でした。まじか、自分としては17歳くらいからずっと地続きで、とてもちゃんとした大人になれたとは思えないのに41歳。まじか。分かりやすく言うと東京ディズニーランドと同級生です。 大学を卒業後、プログラマから一旦広報になって、その後にインフラエンジニア、そしてテクニカルライターというちょっと不思議なキャリアを歩んできた。その時々で「やれる人を探してるんだけどどうかな?」と降ってきたチャンスに「やったことないけどやってみる」と踏み出しただけで、特に人に比べて何ができるわけではない。正直、エンジニアとしても全然優秀な方ではなかったと思う。能力で言ったら下から数えた方が早いし、できることよりできないことの方がずっと多い。職場によってお荷物だったときもあるし、人並み以上に上司や同僚に迷惑もかけたと思う。新卒のときも私より優秀で、私より賢く、私より仕事に熱意を持っていた同期はいくらでもいた。 けれど41歳になって、ふと周囲を見回すと同世代で同じように仕事を続けている女性がすごく少ないことに気づいた。40代、技術職、管理職……までは一定数いても、そこに「女性」という検索条件を足した瞬間、一気に思い当たる人が減ってしまう。 これは「生き残ったのは私が優秀だったから」という話では全然ない。いまはやりたいことをやって、それで評価を得ているけれど、何もかもがたまたまだったと思う。半歩ずれていたら全然別の場所で「何もできない役立たず」として毎日めそめそしているか、心折れて無職になり転職サイトをスクロールしながら「この年で再就職って難しすぎるー」とぼやいていたと思う。私がいまのポジションで、いまの収入で、色んな人に頼りにしてもらえているのはほぼ運のたまものと言っていい。 と、こんな風にIT企業における40代女性のサンプルがあまりにも少ないので、いま20代や30代で技術を志して働いている女性にとって、40代になってもその延長線上でキャリアをつむいでいるひとりの「普通の人」の日々って見えづらいのでは、と思ってこのエッセイ本を書いた。 私は優秀でないからこそ、新しい技術と向き合ったときの「分からない人の気持ち」は痛いほど分かったし、そこに寄り添える技術者でありたいとずっと思って仕事をしてきた。そんな私が普段どんなことを考えているのか、ここまで何を大切に思ってやってきたのか、そういう普通のことを紡ぎたいなと思っています。 恐らくですが、あなたがすごいと思っていて端から見ると落ち着いた大人に見えるあの人も、水面下ではどったんばったんしているのかもしれません。敬すれども臆さず、普通の40代の仕事や日常を覗いてみませんか? ▼目次 「ちょっと待って。これ何の話?」にならないために 生成AIで仕事は「効率化」したか 生成AIは作り直しを指示するほど段々ひどくなっていくという体感 LLMって実際ドキュメントで「使える」んですか? クレープの親概念をクレープにしない なぜドキュメントの汎用的なルールはないのか? 持ち時間を守る 取り繕うな、駄々を捏ねろ 日本語入力システムのサポートとお節介 知らないことには気をつけられない 自分は運がいい、という認知 リモートと出社と時計の時刻合わせ 身銭を切って積極的に「消費者」をやる 「損をしない」ことは「得する」ことなのか メンションを巡るいらだちと非同期コミュニケーション 中国のオリエンタルミルクティーCHAGEEにハマった 歳末めしまだ詐欺に警戒 いけそうなことには遠慮しない デイヴ・ザ・ダイバーはガールズモードの精神的続編 本棚の本にはオリジナルの蔵書印 チャメとマクワウリとホッケス SUUMOがおうちオフィスの取材にやってきた 大枚を払って本物のわさびを試す MVPのトロフィーを会社のゴミ箱に捨てて帰る 勢いのいいアイマスクとメラトニン マネージャになりたい人はマネージャに向かないのか ペンネームと本名の紐付け お疲れバロメーター 家族が居てもひとりで旅行に行っていい






