エチュードは金色に揺れる
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今から約百五十年前のアメリカ。 名門女子校〈聖ブリンクリー学園〉に通う十三歳のクララ・ロバートソンは、夕暮れの音楽室でひとりピアノを練習していた。 そのとき――ドレスを着た骸骨のおばけに襲われる。 なんとかクラスメイトのレベッカの部屋へ逃げ込み、枕を振り回しておばけを追い払うことに成功するが、階下でほかの生徒たちに話しても誰も信じてくれない。 一緒に見たはずのレベッカまで「私は見ていない」と言い出すのだった。 数日後、友人二人と再び音楽室を訪れたクララは、またしてもおばけに襲われる。逃げ出した三人は階下で先生と鉢合わせ、一緒に音楽室へ戻った。 そのとき、おばけはクララを呼び止め、静かに言う。 ――「怖がらないで」 骸骨の姿が淡い光に包まれ、美しい少女の姿へと変わった。 彼女の名はリジー・デイビッドソン。 かつて学園を所有していた富豪、アルバート・デイビッドソンの娘であり、八歳の若さでこの世を去った少女だった。 遺産を巡る悲劇の犠牲者でもあるリジーは、クララに向かってこう告げる。 ――「デイビッドソン家の遺産を、あなたにあげたいの」

