短編:フェルニアスの剣
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白鋼の剣。 その輝きが、禁忌を越えた愛の跡――。 孤独な鍛冶師が辿り着くのは、復讐か、赦しの光か。 オリジナル幻想小説として書いた短編小説です。 ≪あらすじ≫ 鍛冶師オリンが打った剣――<フェルニアスの剣>。 その剣は白絞色の刃軸を持ち、月の光に射されるたび、凝りつくことなき光の緋箔を放ち、魔獣の固い肉を斬り、龍の骨を断ち、鉄を容易く裂く威力があった。 だが、その剣に秘められた物語は血と禁忌に彩られていた。 鍛冶師オリンは、白銀の體を持つ人狼フェルニアスの一族の娘ルナリエと禁じられた愛を育み、その遺骨で剣を鍛えた。 しかし、その行為はフェルニアスの一族の掟に反し、やがて父オリンはその罪を問われて命を落とす。残された息子アグナスは未完成の剣を携え、父の仇と真実を求めて旅に出る――。
