精霊が眠る瓶 ラベンダーのモイストポプリ(550ml)
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瓶にラベンダーを詰め終えたあと、 りゃんシーはしばらく蓋を閉めなかった。 夜の国分寺は静かで、 時計の針よりも、香りのほうが先に動く時間だ。 塩に触れた花が、きゅっと息を詰める音がする。 それは音というより、気配に近い。 「逃げるなら、今のうちだぞ」 誰に向けた言葉でもない。 精霊に話しかけているわけでもない。 ただ、そう言っておくのが礼儀だと、 街が教えてくれただけだ。 ラベンダーは逃げなかった。 精霊も、名前を名乗らなかった。 りゃんシーは瓶を一つ揺らし、 ふたを閉めた。 金具の音が、夜に小さく沈む。 「じゃあ、ここに居ろ」 それだけ言って、棚に置く。 売るためのものなのか、 置いておくためのものなのか、 りゃんシー自身も決めていない。 翌朝、瓶は少しだけ重くなっていた。 中身が増えたわけじゃない。 夜が、ちゃんと入っただけだ。 りゃんシーは値札を書き、 何事もなかったように並べる。 この街では、 精霊は主張しない。 ただ、瓶の中で静かに眠り、 必要な夜にだけ、思い出される。 それで十分だと、 りゃんシーは思っている。
精霊が眠る瓶 ラベンダーのモイストポプリ(550ml)
夜になると、 香りにも居場所ができる。 この瓶の中には、 ラベンダーと塩と、 それから名前を持たない精霊が少しだけ入っています。 摘まれた花は、 役目を終えたあとも消えず、 匂いという形でこの世界に残る。 その「残り方」を邪魔しないように、 火も電気も使わず、 時間だけで仕込みました。 精霊はとても静かです。 話しかけてきたり、願いを叶えたりはしません。 ただ、 ・考えすぎた夜 ・言葉を片付けきれなかった日 ・眠る前の空白 そういうところに、そっと座ります。 550mlのガラス瓶は、 精霊にとっては小さな部屋。 ふたを閉じれば眠り、 開ければ、気配だけが立ち上がる。 香りは強くありません。 「いい匂いがする!」ではなく、 「あ、まだ夜だ」と思い出すための匂い。 棚の隅に。 机の端に。 裏国分寺に通じる場所に。 必要なときだけ、 瓶を軽く揺らしてください。 精霊は驚かず、 少しだけ目を覚まします。 【扱い方(精霊向け注意書き)】 ・香りが弱くなったら、アロマオイルをほんの一滴 ・直射日光は避けてください(精霊が干からびます) ・食べ物ではありません ・効果効能を約束するものではありません ・ただ「在る」ためのものです 【仕様】 内容:ラベンダー穂・精製塩 容量:550ml 容器:ガラス瓶 香り:自然素材のみ/人工香料不使用

