製粉所ジム
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モバイルバッテリー - 縦この商品はpixivFACTORYで作られた商品です。サンプル画像は完成イメージのため、実物と異なる場合があります。 シュールな小麦粉物語 ジムに入会した。 理由は単純だった。 「健康のため」 「体力をつけるため」 「運動不足解消のため」 そういう、いかにも正しい理由を三つほど並べて申し込んだ。 受付のお姉さんは、にこやかに言った。 「では、本日のトレーニングはこちらです」 渡されたメニューには、 スクワット 30回 腹筋 30回 腕立て伏せ 20回 ランニング 5km そして最後に、見慣れない項目があった。 粉挽き 10kg 「……粉挽き?」 「はい」 「何を?」 「小麦です」 ジムの奥を見る。 そこには、巨大な石臼があった。 どうして。 私はただ、運動不足を解消したかっただけなのに。 しかしトレーナーは真顔だった。 「身体を動かせば、汗が出ます」 「はい」 「汗が出れば、小麦が育ちます」 「はい?」 「小麦が育てば、粉にできます」 「話が三段跳びなんですけど」 トレーナーは石臼を指差した。 「だから、最後はご自身で挽いてください」 意味が分からない。 だが、ジムとはそういう場所なのかもしれない。 私は走った。 スクワットをした。 腹筋をした。 腕立て伏せをした。 汗が出た。 そして、なぜかジムの裏にある畑から小麦が運ばれてきた。 黄金色の小麦だった。 「昨日のお客様の汗で育ちました」 「私の汗じゃないですよね?」 「みんなの汗です」 そう言われると、急に共同事業のような気がしてきた。 私は小麦を石臼に入れた。 回す。 回す。 ひたすら回す。 ごり、ごり、ごり。 やがて石臼の隙間から、白い粉がさらさらと落ちてきた。 トレーナーが満足そうにうなずいた。 「完成です」 私は粉を手に取った。 さらさらしている。 真っ白だった。 「これ、何に使うんですか?」 「パンです」 「……ジムで?」 「はい」 翌朝。 私はその小麦粉で作られたパンを食べた。 昨日のスクワット。 昨日の腹筋。 昨日のランニング。 昨日の汗。 昨日の粉挽き。 全部が、パンになっていた。 私はパンを一口かじった。 そして思った。 身を粉にして働くな。 身で粉を作れ。 今日もジムへ行こう。 石臼が待っている。
発送予定日
- モバイルバッテリー - 縦(縦 - リチウムポリマー電池)2026-08-20

