～あらすじ～

――強くなろうと、そう思ったんだろう。実のところ、その決意を抱く事こそが一番難しいのさ。 　マルタ島奪還作戦は動き出す。 　イタリアの軽空母から次々と出撃していく艦娘達。そして、その背を見送る者達。 　スエズ鎮守府と、特殊概念実証艦隊〝骸喰い〟。 　望月と叢雲、神代と椎名。そして、戦艦ビスマルク。 　かつての因縁と、いまだ乗り越えられていない過去。 　前線にいる意味と、葛藤。足りない自分達に何が為せるのか。それを確かめるまで、止まれない。 　焦がれる感情を抱えたまま。重苦しいすべてを引きずってでも、彼らの戦争は続いていく。 　そして、深海から響くのは―― 　これは、地中海に刻まれた戦禍の記録。 　Operation:Giavellottoと名付けられ、葬られた作戦。その中編。