
2019/8/25 ヒカリフル2で発行した同人誌です。 彼岸の空蝉/A5/64P/500円 景零シリアス小説。 ※屋上の自決シーンについてあれやこれやと話す描写があります。 pixivサンプル https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11553655 ============== 「お前はどうしたい? 俺のこと、ひとりじめしたい?」 世界中の音のなにもかもが削ぎ落とされて、彼の声だけが僕の耳に届く。 静かな声で。柔らかな唇で。ぞっとするほどにうつくしい表情で。彼はそう言った。 たぶん、長い付き合いの僕ですら今までに見たことがないくらいの瞳が、僕の方に向いていた。 潜入を終えた後、心身の不調から休暇を言い渡された降谷の前に幽霊になった景光が現れる。 幽霊の景光に触れられるのは降谷だけ。会話が出来るのも降谷だけ。 ぬるま湯のような心地よい日々の合間、ふとした瞬間に感じてしまう互いの境界。 いつかは別れなければならないと考えながら、彼の死に対する感情を咀嚼していくお話。 ==============