おてぎねといっしょ
- ¥ 1,800
【はじめに】 『闇属性文字書きによるおてさに合同誌』です。 闇の文字書き達が御手杵の可能性を模索するという闇鍋合同誌ですので、あなたの心をめちゃくちゃにしてしまう可能性があります。よくご注意下さい。 窓口はそれぞれの執筆者です。お問い合わせしやすい執筆者へお問い合わせ頂ければ。 サンプルをよくご覧になる事をおすすめしています。 【執筆者】 yad(https://twitter.com/cattleya100)(https://www.pixiv.net/member.php?id=27645983) nogias(https://twitter.com/nogi_on_haka)(https://www.pixiv.net/member.php?id=30458275) 沈目(https://twitter.com/tokoyonohonmaru)(https://www.pixiv.net/member.php?id=7854744) 【本の情報】 A6/180P/1800円 一段組/カバー付きW表紙 表紙作成・デザイン:geko様(https://twitter.com/aoioka001)(https://www.pixiv.net/member.php?id=6638315) 【ノベルティ】 送料が余計に掛かってしまった方と、BOOSTお布施を下さった方向けのアフターストーリー的なSSです。 ぷらいべったーのパス付でUPしておきますので、該当の方はBOOTHのメッセージをご覧下さい。 https://privatter.net/p/5805037(硝子壜のアフターストーリー/沈目作) https://privatter.net/p/5809171(幻惑のアフターストーリー/ノギ作) https://privatter.net/p/5886048(カタオモイのアフターストーリー/やど作) 【内容】 執筆者三人がそれぞれに冒頭とイメージソングを指定し、それを元に一本書き上げるスタイルです。 それぞれ、メリーバッドエンド・バッドエンド・ハッピーエンドです。 話中に刀剣破壊表現が含まれます。捏造設定満載、現パロもあります。 冒頭とイメージソングとをキャプションにも載せておくのでご参照下さい。本文にも同様のものが載せてあります。 ◆◇◆ 執筆者:yad イメージソング指定:沈目(椿屋四重奏/幻惑) 冒頭指定:nogias 白・赤・ピンク。色とりどりのつつじが茶色く枯れ果てて、青・白・紫の紫陽花の蕾が雨を受けて花開く頃。ひとりの審神者とひと振りの刀が、とある本丸に閉じ込められた。 本丸のゲートは勿論、審神者が胸元に忍ばせていた通信機器すらうんともすんとも言わない。朽ちた本丸の家屋はもはや何も守らない。何処へも行けなくなった主従が、如何にして生きるべく足掻いたのか。 これは実際にあった話を基に、後陣の審神者へ注意喚起として残されている話である。 執筆者:nogias イメージソング指定:yad(三浦大知/硝子壜) 冒頭指定:沈目 轟々と燃え盛る、とは言うが。 火はあまりにも大きくなると、本当にごうごうと音を立てるのだと、私は初めて知った。 彼はかつてこの音を、もっと間近で聞いたのではなかったか。 怖くはないのだろうか。 彼の肩越しに見える鳥居が、業火に包まれその朱色を黒く焦がしてゆく。 ーー取り返しのつかないことをしてしまった。 節くれだった大きな手が、私の顎をくいと持ち上げた。 瞳は、ただ鏡のように私を映している。 私は取り返しのつかないことをしてしまったのだ。 執筆者:沈目 イメージソング指定:nogias(Aimer/カタオモイ) 冒頭指定:yad 扉を開くと、もうすっかり嗅ぎ慣れてしまった、懐かしい匂いがした。私は一体、この匂いをどこで覚えたのだろう。 「おー、おかえり」 「……ただいま」 「また鍵締め忘れてたぞぉ。ほんとあんた忘れっぽいよなあ」 また、だ。この男は嬉しそうに笑いながら、懐かしそうな、少しさみしそうな顔をする。その度に、私は魚の小骨が喉に刺さった時のような違和感を感じてしまう。それを無視して、いつも通り手を洗う。あ、今朝切らした石鹸が新しくなってるや。 私は、この男の名前も素性も、しらない。