本書『Take it easy』は、大学３年生、二十歳という大事な節目に、著者である私がこれからも大切にしたい、忘れたくない想いをただひたすら、真っ直ぐに綴った13編のエッセイ（「経験のピース」「私のピース」）により構成されています。 　人は誰でも『思い出』を持っています。 　嬉しかったことや楽しかったこと。そして人から貰った物や言葉。もちろん悲しいこともあったけれど、良くも悪くも私の人格を形成してくれた大切な要素です。 　だからこそ、その1つ1つを大事にしながら、これから先も人生を歩んでいきたい。 　そう思い『Take it easy』の執筆を始めました。 　大学生活の中で私は“言葉の持つ可能性”について考えてきました。 　言葉とは非常に困難なもので、使い方を1つ誤れば鋭い刃物になってしまう。しかし人を思いやり、誰かの心に残るような優しく温かい姿にもなり得るのです。 　文芸表現学科で言葉を学ぶ者として、一人の人間として常に後者でありたい。私の言葉で少しでも誰かの心に寄り添えたのなら、これ以上に幸せなことはありません。 　本書があなたにとって、大切な一冊となりますように。