園田海未には、最初から全てが用意されていた。 将来進むべき道も、どのような人間になればいいのかという答えも。 親友ですら、お腹の中にいた頃には与えられていて。 その何もかもに特段、不満など抱えていなかった。 そんな彼女の、たった一つのイレギュラー。 全てが決まっていた彼女の、たった一つの自由意志。 園田海未を中心に描く、穂乃果、海未、ことりの絆と未来と、夢の話。 １章　鋼のように硬く鋭く ２章　僕の書く下手な詩は多分世界を救えない ３章　君のために囀る小夜啼鳥