戦闘用アンドロイドに襲われた場合、運良くスタンバイ済みの軍用化学レーザーランチャを装備していない限り、人間に助かる方法は無い。 だが、そんな幸運は万が一にも起きないと、不愛想な店員の前で虚しく擦ったスクラッチくじがお前に教えてくれるだろう。 結局のところ、せいぜい出来ることはクソッタレな神様に祈るぐらいだ。 コイツを手にする前まではな。 UM エンジニアリングの「オニオコゼ」は懐に入るレールガンだ。 大電力を発生させる使い捨てのコンデンサユニットは、シリンダに 5 発装填できる。 そして専用マガジンにはタングステンを使用したプロジェクタイルが装填されている。 軟弾頭の代表格である鉛と比較するとタングステンの重さは 1.7 倍、それを火薬では得られない速さで射出することで、桁違いの運動エネルギーを奴らに叩きこめる。 そして比較にならない硬度で、奴らのメインフレームを装甲ごと打ち砕く。 まぁ、もちろん当たればの話だが…。 替えのマガジンやローダーは、強化サイボーグなら持っていても良いだろう。 生身にはコイツのリコイルは強烈すぎるからな。 マガジンが 2 つも付いた銃はどうかしてるって？おいおい、冗談だろ。 そんな文句はまず、お前のぶら下げてるモノに言ったらどうだ？ （戦闘用アンドロイドの襲撃から何度も生還したと主張するフルフェイスマスクの男より）