平成の時代も終わり、令和となった初の8月。最近トレンドの異常気象により、最高気温40度を超える真夏日が続いている。茹だるような暑さは人々の気力を奪い、それを糧にでもするかのように気温は上がる一方だ。探索者たちの探偵事務所もその影響を受けており、依頼される事件はどれも暑さのせいで気が狂ったようなものばかりだ。 ---『Hello Alice, Hello wonderland.』導入部より ▽テーマ ダークメルヘン×サイコファンタジー ▽内容 シナリオ本編:70000字程度 ▽こんな人におすすめ! 現代日本クラシックスタイル×探偵もの+百合要素 ▽形式 :オープンワールド(現代日本・東京新宿周辺) プレイ人数 :2~4人 プレイ時間 :10~30時間 推奨技能 :交渉系、特に説得 目星 聞き耳 図書館など 準推奨技能 :GMと要相談 難易度 :高 ジャンル :ロ―ファンタジー シティアドベンチャー 特徴 :キャンペーン「東京急行」から継続探索者可能 時系列 :キャンペーン「東京急行」より2019年8月シナリオ 権利表示 本作は、「株式会社アークライト」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。 Call of Cthulhu is copyright ©1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc. Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc. PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION
はじめに
このシナリオは“クトゥルフ神話TRPG”に対応したシナリオである。また、推奨サプリメントとして“クトゥルフ2010”“クトゥルフ2015”“ラヴクラフトの幻夢境”“マレウス・モンストロルム”が挙げられる。これらはシナリオにより深い理解を与えるかもしれない。”新・クトゥルフ神話TRPG”には巻末のコンバートに従ってもらえればよい。 探索者は2~4人を推奨しており、プレイ時間はキャラクターの作成を含めずに20時間程度かかるだろう。作りたての探索者を推奨しているが、何度か他のシナリオを経験済みの熟練探索者を連れてきても面白いだろう。プレイヤーもできれば情報整理がまめにできる経験者が望ましい。また、本シナリオをクリアした探索者は他のシナリオをプレイさせることを推奨しないことを留意してほしい。 シナリオはイベントや情報が多く、探索者の選択次第では様々なエンディングを迎えることができるだろう。また、キーパーは登場する数多くのNPCを操り、探索者たちに向けて情報を開示していったり、ドラマを生んだりと要求される難易度は高い。もし、10時間以上のシナリオを回したことのない、数回しかKPをやったことのない初心者であれば他のシナリオをある程度こなせるようになってから是非挑んでほしい。 本シナリオは宇宙的恐怖に関わる異常事態が発生したと思えばすぐに非難するような、危険から逃げ出すようなものではない。謎を解いていくにつれ世界の危機に直面しそれを救うことができるのは自分たちしかいないのだと、自らの意思で立ち向かっていくこととなるだろう。 また、このシナリオでは導入が探偵のみしか設定されていない。KPはPLに対して最低一人は依頼をこなす探偵を用意させるよう伝えること。また、全員が何らかの形で知り合いでなくてはならない。 キーパーはプレイヤーに対し未曽有の危機に立ち向かう強い意志をもった探索者の作成に取り組むようしっかり意識の共有を図っておくこと。
PL情報
舞台は現代日本。特に意味はないが2019年と設定している。季節は40度を各所で記録するような真夏の猛暑日だ。舞台は東京都新宿区。主にネオンをはじめとする怪しい町、歌舞伎町。一日の平均利用者数が300万人を超える新宿駅周辺などを、探索者たちは駆け回ることになる。 探偵の探索者は、そんなある日とある女子高生から行方不明者の捜索を依頼される。なんの変哲もないような依頼だったが、それはこの町に潜む悲劇と、陰謀と、運命の枷の物語を解き明かすきっかけに過ぎなかった。探索者たちは物語を追求するにつれ、宇宙的恐怖の片鱗を味わうことになるだろう。しかし、探索者たちはそこで足を止めてはならない。さらなる悲劇がすぐそこまで迫っていることに気づけるのは、それを防ぐことができるのは、探索者しかいない。 このシナリオでは身の安全の確保よりも、謎の究明と、大惨事を未然に防ごうとする勇敢さと好奇心旺盛な探索者が推奨される。慎重な判断も重要だが、時には大胆なアクションも必要になるかもしれない。 また、このシナリオではロールプレイを推奨する。これは登場するNPCがとても多く、探索者の提示した情報次第で返ってくる情報が変わる可能性があるためだ。また、探索者のロールプレイ次第ではNPCの行動も変わってくるだろう。