黄昏奇譚集
- ¥ 200
黄昏時の不思議なお話を集めました。 どれも短くて読みやすい掌編小説です。 収録作品収 「カフェの二階」 「クジャク公園かくれんぼ」 「漕ぎ来るひと」 「真冬の帰り道」 (あとがきより) この本はタイトルそのまま、「黄昏時のちょっと奇妙な物語」を集めたものです。黄昏、それは不思議な時間帯です。人の姿や物のかたちばかりでなく、自分の気持ちや世界のあり方そのものさえ揺らぎ、曖昧になっていく時間。「逢魔が時」とも言われ、怪異に遭遇したり異界に足を踏み入れやすくなったりする時間でもあります。 この本に収めた四つの短い物語に出てくる彼女たちは、皆、帰り道の途中。そろそろ帰らないといけない、でも帰りたくない、帰りたいけれど、どこへ帰ればいいのかわからない……そんな思いを抱いて、黄昏という時間の中へ入っていってしまいました。そこで出逢ったのは、異界からの使者か、遠い過去からの残像か、あるいは隠された自分自身の姿なのか。お楽しみいただけましたら、幸いです。