
サイズ A5 約60g 春コミ30回記念 ザ・ワールド参加 承ポ薄目のショタポル話の3冊目です。 今回はイギー登場回です。 今の所、全年齢。 表紙イラスト作成時間は約30分程。 今までの表紙で最速。(雑過ぎる) サンプルはこちら↓
ポルナレフランドへようこそ! ③
「あたらしい きょうだい」 大型ショッピングモールでの戦闘から約一週間が過ぎ、ポルナレフとチャリオッツによりDIOの肉の芽の支配から解き放たれたアヴドゥルは、再度ジョセフの隣に友人として立ち、ポルナレフの達の仲間となった。 賑やかな朝食を終え、本日は大学での特別受講日だと言う典明が玄関へと向かい、その後ろに典明の鞄を持ったポルナレフが続く。 「それじゃ行って来るよ、ポルナレフ」 靴を履きながら振り向き様にポルナレフの姿をその視界に入れた。 「ありがとう、鞄、重たかっただろ?」 「全然!」 得意気に言うポルナレフに典明は微笑みながら鞄を受け取り言葉を続ける。 「今日はホリィさん達の言う事をよく聞くんだぞ」 「Oui(ウィ)!」 更に念には念を入れて・・・。 「帰ったらドリルの答え合わせをするからな?」 「うへぇ・・・。」 本来、義務教育で地元の小学校に通わなければならないポルナレフだが、身辺警護が必要となってしまった為、特例としてホームスクーリングを行っている。 典明を中心に周りの大人全員でポルナレフの学習に参加しており、典明が不在の際は「宿題」と言う形で算数や日本語のドリルで学習を促す。 「行ってらっしゃい、りあき!」 「典明だ!」 慣れたやり取りをしていると台所から紙袋を持ったホリィが慌てた様子で飛び出し典明を呼び止めた。 「ちょっと待ってーっ!」 「ホリィさん?!」 「あぁ間に合って良かった、ハイ、お弁当とお茶」 そう言って渡された弁当は可愛らしいボストンテリア柄の布に包まれており、一緒にアルミボトルも入っていた。 「ホリィさんが・・・ぼぼ・・・僕の為に、て・・・手作りで・・・っ!!」 わなわなと肩を震わせる典明の様子にホリィが少し心配そうに言う。 「量はそれだけで足りるかしら?」 「ひゃい! 足ります、足りますとも! ありがとうございます、一生大切にします!」 興奮のあまり素っ頓狂な答えを返した典明にホリィはころころと笑いながらトドメを刺した。 「やだっ大袈裟ねぇ、さぁ気を付けて行ってらっしゃい典(のり)くん」 「・・・・・・っっっ?!?!」 典明の脳内に自分のファーストネームを口にするホリィの声と教会の鐘の音が響き渡り、身体は重さを忘れ宙に浮く。(※あくまで典明の脳内イメージです) 今にも昇天しそうな状態で大学へ向かった典明に続き、ジョセフとアヴドゥルが東京にあるスピードワゴン財団のオフィスに行ってから一泊して日本での不動産業に本格的に着手すると空条家を後にした。