内村コースケ写真集「人間の視線」
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A4判144ページ ソフトカバー カラー&モノクロ写真 写真家・内村コースケの最新のフォトブックです。個展「人間の視線」(4/20〜5/1東京祐天寺・Paper Pool )会場で販売中のものをこちらからもお買い求めいただけます。 「人間の視線」 今回の個展「人間の視線」は、直前の連続開催となった個展「正方形の視界」(2022年 4/8~17 川越・Cloud Gallery)との連作です。 Cloud Galleryでの個展では、「神の目」としての「正方形の視界」を意識して、スクエア・フォーマットにこだわりました。写真に投影される撮影者の「心」とは切り離された、カメラが機械的に捉えた写真表現特有の客観性に重点を置いています。 一方、本展「人間の視線」では、同時期の撮影でありながら、人間の視界に近い一般的な3:2のフォーマットでまとめています。写真の内容も、私という人間の心象風景と写っているヒトたちの「視線」に重点を置いたセレクトとなっています。 Paperpoolでの個展は、おかげさまで3回目を数えます。今回も変わらず、学生時代から続けているストリート・スナップです。僕のスナップは、ありふれた被写体であろうがなかろうが、目の前の風景に自らの心象が投影された瞬間に、シャッターを切っています。通行人がメインの時もあれば、誰もいない空(から)の風景の時もあるし、ゴミなどの物体をギューっと撮る時もあります。その心が宿る「道」は、あらゆる所にあります。そのことをメインテーマにしたのが、Paperpoolでの初個展「こことそことこことそこの間から」(2019年 9/5~15)でした。2回目の「On The Thin Ice - 薄氷を踏む」(2021年 2/3~14)では、薄氷を踏む思いで、写真表現特有の神の領域に片足を踏み入れたつもりです。 思えば、「こことそことこことそこの間から」と「On The Thin Ice - 薄氷を踏む」は、15歳の時から続けた試行錯誤の最終章だったかもしれません。今回は、その35年間の集大成を初めてお見せできる個展になりそうです。もちろん、到達点と言うには、精神も作品もまだまだ未熟です。ただ、写真の見せ方というスタイル(形式)においては、今、一定の達観が持てています。 一つ、デジタルかフィルムかに拘らない 一つ、カラーかモノクロかに拘らない 一つ、短い文章をつける 「こことそことこことそこの間から」は、白黒フィルムのデジタル出力、「On The Thin Ice - 薄氷を踏む」は、デジタルカメラのモノクロデジタル出力、そして、今回は白黒フィルム&デジタルカメラのモノクロ&カラー出力と、今の自分に叶った全ての表現手法を同じに地平にあるものとして混ぜています。 また、今回初めて、1枚1枚の写真に短い文章をつけることにしました。私のプロとしてのキャリアは、カメラマン・写真家よりも、新聞記者が先です。フリーで活動する今も、文章を書くことを写真と同じくらいの割合で仕事にしています。 「写真だけで勝負しろ」という声が聞こえてきそうですし、キャプションの延長のような文章をつけてしまっては、いたずらに見方を限定するだけで写真を台無しにしてしまうでしょう。実際、自分自身、35年間そう思ってきて、両者を本質の部分では切り離してきました。しかし、今はよどみなく、写真と文章を同じ土俵に上げることができてきています。写真をスポイルせずに奥行きを持たせる文章であれば、どちらにもプラスになるのだと、肯定的に捉えられるようになったのです。それを私独自のスタイルとして、育てていきたいと思っています。 2021年2月〜2022年4月の3:2フォーマットのスナップフォトより Nikon F4 Nikon Df Sony α1 Sony α7RIV Sony α7C Contax Aria Fujifilm X-PRO3 ※フォトブック収録分含む (内村写真の最初のファンであり、一番の理解者である矢崎崇の思い出と共に)