愛し合う二人の小指に運命の赤い糸が結ばれているとしたら、
汐璃と司の指に結ばれているのは無色透明の糸のように思われた。
高校三年生の七月、鳴海汐璃に持ちかけられた恋愛契約――僕と付き合ってくれないか。来年の三月まで。
恋を知らない汐璃と、ガラスのように透明な壁一枚を感じさせる司。
淡く静かに行き来する二人の想いの、その先。
文学フリマ東京35 第一展示場F-8 / COMITIA142 L34a
「つまべに文庫」にて頒布。
A6文庫サイズ版、本文136P。
書籍版配送はあんしんBOOTHパック(ネコポス)になります。